二メートルを超える身長と、140キロの体重を持つ巨漢・九十九乱蔵。その巨体とは裏腹にどこか愛嬌のあるこの男は、“祟られ屋”としてその筋で知られる人物。彼は霊なるものを呼び寄せやすい体質と台湾での仙人修行・そして中国拳法の技を生かし、この世の闇で暗躍する魑魅魍魎たちが起こす怪事件を解決している。相棒の“霊喰い”猫・シャモンと共に仕事をこなす乱蔵は、時に妖怪や幽霊、時に邪悪な同業者などと渡り合うのだ・・・・・・・・・ 作者・・・・・・・・・夢枕獏 連載・・・・・・・・・SFアドベンチャー 巨漢退魔師の活躍を描いた伝奇アクション小説。退魔モノの元祖として、様々な作品に影響を与えた。また、同作者の『キマイラシリーズ』と世界観を共有している。 今までに計三回・漫画化されており、それぞれが独自の味を持つ名作に仕上がっている。 |
・蛟法 | 綾部満 |
『蛟』にて登場。蛇を食らい続けることで、己の肉体に蛇の力を宿らせる。その修行は七日間の断食から始まり、生きた蛇をひたすら食らい続けるものである。あまりに凄まじい修行なので、大抵の者は死ぬか発狂してしまう。
満はこの修行に耐えて恐るべき妖気を身に着けたが、引き換えに残虐な怪物と化してしまった。 (ケケケさんより) |
・鬼勁 | 音羽の紅丸 |
贄師・紅丸などが使う技。ほとんど物質化した気の塊を放ち、敵を攻撃する。気の動きを自在に操ることで、正面から攻撃をかけても相手の背後に攻撃することができる。 (ケケケさんより) |
・けものがえし | 音羽の紅丸 |
変生法のひとつ。脳下垂体の部分に針を刺すことで、人体に秘められた進化の過程、すなわち獣の性を引き出す。それにより対象は四つん這いとなり、全身に獣毛がはえ、知能も後退した獰猛な獣と化す。 (ケケケさんより) |
・白刃法 | 加座間典善 |
苦蛇使い・加座間典善が独自に編み出した降魔法。真言密教にある“白刃観”をベースにしたもので、月光を浴びた刀の刃を集中して観察し、己の心の中に刃を浮かばせる。するとその刃は術者の意識する空間に実体ではないが存在するようになり、そこに近づく瘴気などは斬りつけられ勢いを弱めることがでいる。 (ケケケさんより) |
・口替え | 寒月翁 |
目標となった人間の体を借りて術者がしゃべる技。普通は様々な準備が必要であるが、作中では対象となった久我沼羊太郎が弱っていたことと、犬神に何度もとりつかれてチャンネルが開きやすくなっていたことで、特に準備無く使用した。 (ケケケさんより) |
・指弾 | 寒月翁 |
小さな鉄球を指で弾いて飛ばす技。達人が使えば人間の骨をもたやすく砕いて殺す。 (ケケケさんより) |
・小周天の法 | 九十九乱蔵 |
乱蔵が使う技のひとつ。全身の気を丹田に集め、そのまま体中に行き渡らせる。それにより心身を澄み渡らせ、感覚を普段より鋭くすることが出来る。周囲に残る“気”の痕跡や、隠れた敵を探るのに使われる。
この技はもともと仙道に伝わる物だが、乱蔵はアレンジを加えて使っている。(ケケケさんより) |
・寸指波 | 九十九乱蔵 |
乱蔵が使う円空拳の技のひとつ。指先に全身の気を集中し、最小の動きで攻撃を繰り出す。見た目は小さい物だが、一撃で日本刀をも粉砕する威力がある。(ケケケさんより) |
・纏糸 翻身螺旋掌 | 九十九乱蔵 |
全身をひねってエネルギーを蓄積させ、 繰り出される掌撃。 |
・竜咬 | 九十九乱蔵 |
第1話初登場。円空拳式双勁で、 全身の気を両手に走らせて 繰り出す攻撃。 |
・御魂呼ばりの法 | 泥舟 |
別名を「反魂の術」ともいう。特殊な方法で書いた二枚の呪符を使い、死した者の魂をこの世に呼びよせる。魂は本人の死体に宿り、仮の命を得ることになる。だが、この呪法で現れた死者は生き続けることを望んでおらず、なんとか呪符を始末して開放されようとする。 (ケケケさんより) |
・四天降魔法 | 戸田幽岳 |
真言密教の秘術。仏教の四天王(持国天、増長天、広目天、多聞天)で四方を囲むことで結界を張り、邪悪な魔の力を退ける。四方に置くものは四天王を象徴するものであれば何でもよく、像や名前を書いた呪符などが主に使用される。戸田幽岳は名の知れた術者の人面を使った。 本来、この呪法は外の力から内部を守るためのものだが、幽岳は術式を全て逆にすることで自分の中にいる“虫”を抑える応用法も使っていた。 (ケケケさんより) |
・双勁 | 斎文樵、九十九乱蔵 |
発勁の応用技のひとつ。両手に気を集中し、その間にある物を破壊する。手から放たれた気は物体に浸透し、外部に傷は残さず内部だけを破壊する。その威力はスイカの中身をジュース状にし、人間の脳をぐちゃぐちゃにするほどである。 (ケケケさんより) |
・発勁 | 九十九乱蔵、真壁雲斎など |
乱蔵が使う代表的な技。体内の気を爆発的な勢いで体外に放出し、目標に浸透させる。呼吸などで体内の気を整え集中して行えば、物質的な威力をも伴ってエネルギーを発することが出来る。大抵は腕などを通して使うが、全身から発することも可能である。 中国拳法の奥義と呼べる技であり、使い手は限られている。 (ケケケさんより) |
・纏絲穹勁撃 | 老子 |
螺旋状にエネルギー練り込みながら踏み込み、 同時に螺旋状に練り込んだ拳撃を 繰り出す功力拳の技。 |
・死反魂の法 | ? |
『怪士の鬼』に登場。己の生命と肉体を削りながら、標的を呪う。自らの飢えや苦痛、怨念を全て呪いに込めるため、通常よりはるかに強力な呪力を持つようになる。 (ケケケさんより) |