つばくろ忍法帖  [必殺技辞典]

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江戸時代・慶安三年。滅びた明帝国の遺臣・国姓爺こと鄭成功が、日本に救援の要請をしてくる。その使者として日本にやってきた彼の妹・郭春は、死にかけの病人をも回復させる不思議な力を持っていた。病に倒れている三大将軍・家光を回復させるため、彼女を江戸に招こうとする公儀。だが、彼女の素性・目的を疑う松平伊豆守は、尾張柳生の剣士・柳生連也と少林寺拳法の達人・陳元鬢を派遣し、その真偽のほどを測ろうとする。一方、郭春を送り込んだ黒幕たる由比正雪と徳川頼宣は、彼女を護衛するために根来忍者を派遣した。血みどろの死闘の道中を突破し、目的を果たすのは果たしてどちらか?
 山田風太郎・忍法帖小説短編のひとつ。「オール読物」66年3月号に掲載され、短編集収録時には『つばくろ試合』という題に変更されている。
短編だが、登場人物やストーリー展開は長編になってもおかしくないボリュームである。

陰陽環 郭春燕
つばくろ忍法帖
国姓爺の妹を名乗る春燕の忍法。陰の気を吸って陽の気を吐くことで、生き物を回復もしくは死滅させる。詳しいメカニズムは不明だが、本人の意思で回復と死滅は自在らしい。 (ケケケさんより)


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