トリニティブラッド [必殺技辞典]

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著:吉田直(すなお) 挿画 THORES柴本(トーレスしばもと)

ザ・スニーカー掲載短編 Rage Against the Moons(R.A.M)
第1巻 フロム・ジ・エンパイア
第2巻 サイレント・ノイズ
第3巻 ノウ・フェイス
第4巻 ジャッジメント・デイ
第5巻 バード・ケージ
第6巻 アポカリプス・ナウ

文庫書き下ろし長編 Reborn on the Mars(R.O.M)
第1巻 嘆きの星
第2巻 熱砂の天使
第3巻 夜の女皇
第4巻 聖女の烙印
第5巻 薔薇の玉座
第6巻 茨の宝冠

Canon 神学大全
編 角川スニーカー文庫編集部
吉田の没後出版されており、氏の遺したアイディアや資料と共に未収録短編が収録されている。
連載(R.A.M) ザ・スニーカー
刊行(R.A.M&R.O.M&Canon) 角川スニーカー文庫 2001年〜2004年

コミック:連載 角川書店 月刊ASUKA 作画 九条キヨ
アニメ:WOWOWノンスクランブル帯 2005年4月〜10月
製作 トリニティ・ブラッド製作委員会 アニメーション制作 GONZO

アルマゲドンによって人類の築き上げた文明が滅んだ遥か未来、生き残った人類は突如として現れた異種知性体、吸血鬼(ヴァンパイア)との闘争の日々を送っていた。
それは、吸血鬼を東の果てに追いやるコトに成功しかつてほどの大規模な争いが発生しなくなった現代となっても続いていた。
その中で暗躍する組織が在った、その名は薔薇十字騎士団(ローゼンクロイツ・オルデン)。
――「世界の敵」と呼ばれる彼らは「我ら、炎によりて世界を更新せん」とスローガンを掲げ人類と吸血鬼の対立を煽り世界を再び混沌の渦に落とそうとしていた。
この時代の人類の拠点と言うべきローマの汎用国家機関教皇庁(ヴァチカン)は吸血鬼から人類を守るために、そして薔薇十字騎士団を止めるべく国務聖省特務分室、通称Axから派遣執行官を派遣した。
そのうちの1人が、アベル・ナイトロード。
彼は一見、ただの長身の優男の上、貧乏なダメ神父にしか見えない。
しかし、その体に秘めたナノマシン、クルースニク02を解放するコトで途方も無い力を発揮する「吸血鬼の血を吸う吸血鬼」となる―――――

角川書店第2回スニーカー大賞を受賞した鬼才、吉田直の描くノイエ・バロックオペラ。
本作は、ザ・スニーカー連載の短編作品「Rage Against the Moons(R.A.M)」と文庫版書き下ろし作品にして「R.A.M」から3年後の物語を描いた「Reborn on the Mars(R.O.M)」の2つの時間軸のストーリィが同時展開された。
それと共にザ・スニーカー誌上で人気アンケート3位以内に入れなければ即刻打切と言うかつてTVのヴァラエティ番組を髣髴とさせる過酷な条件を担当より突き付けられていた。
しかし、吉田の描く壮大な作品世界や魅力的なキャラクタ、イラストレータTHORES柴本の描く美麗な挿画と言う魅力と何より、吉田の本作に懸ける情熱が読者を動かしトリニティ・ブラッドは過酷な条件さえも打ち破り瞬く間にザ・スニーカーの看板作品としての地位を確立した。
そしてラジオドラマ化、コミカライズとメディアミックスを広げて行く本作は2004年初頭、美麗なCGに定評のあるアニメ製作プロダクションGONZOと言う強力な味方を得て 遂に、本格的なTVアニメ化へと動き始めた。
しかし、その矢先に不幸が発生した、作者である吉田直の死である。
彼はその弟を死に追いやった重病にその身を侵されており、いつ理不尽なカタチでその人生にピリオドが打たれるとも知れない体であった。
それ故に、この作品は吉田の生命に対しての思いが強く込められ、生前自身によって「人間小説」と銘打たれていたのだ。
彼の死後、再びアニメ化の企画は動き始め遂に2005年4月より放映が開始された。
その最終話のスタッフロールにはこう書かれていた、「Dedicade to Sunao Yoshida」
そして、吉田直亡き後もトリニティ・ブラッドは読者を魅了し続けて行く・・・・・・・・
「汝、目を逸らすコト勿れ」

ナノマシン・クルースニク02 アベル・ナイトロード
トリニティブラッド 全編
物語の主人公、アベルの内に潜む謎の存在。「吸血鬼の吸血鬼」「十字架の人」「ヴァチルスVr.3」。アベルが危機に陥った時に「悪しき呪文」によって発動する。その能力は体内や空気中の電子に干渉する「生体発電誘導」であり、武器として自身の身長を超える両刃の鎌を体内から生成する。また、この状態になるとアベルの瞳は「冬の湖のような蒼」から「血のような紅」になり、背からは金属で出来た黒き双翼が生える。物語中でもその姿は「銀の冠を被りし悪魔」と書かれている。 攻撃手段として、自身をレールガンの弾に見せて加速させる「イオノクラフト」。フルパワーなら「斬○剣」もビックリな威力を持つ放電切断「スパークギャップ衝撃」「メガボルト電撃」がある。 他の特徴として「不死身」「制限?」がある。まず、「不死身」だがこのクルースニク02(以下02)宿主?のアベルの肉体が傷つくと、その肉を喰らってそこを修復してしまう能力がある。しかも、その能力は首が吹っ飛ぼうが、右半身が消滅しようが再生してしまう無敵特権である。次に「制限」だが、アベルは物語中「40%」と「80%」と02をセーブしている。80になるとアベルは02に「乗っ取られ暴走する」という王道を発揮するが、実は02は吸血鬼の「バチルス」を喰らって能力を発揮するための腹ペコ状態なのだ 「さてこんなことを考えたことはありませんか?人間が牛や鶏を食べる。その人間の血を吸血鬼が吸う。ならば、吸血鬼の血を吸って生きるなにかがどこかにいるのでは、と。<ナノマシン”クルースニク02”四十パーセント限定起動−承認>私はクルースニク−吸血鬼の血を吸う、吸血鬼です」(ライルさんより)

バフォメットの刻印 イザーク・フェルナンド・フォン・ケンプファー
トリニティ・ブラッド
薔薇十字騎士団(ローゼン・クロイツ・オルデン)の階位9=2(メイガス)、通称“機械仕掛けの魔術師(パンツァー・マギエル)”の操る魔術。地面に現れる光る魔法円に触れた物は、異種金属間の電位差とイオン流出を利用して電解腐食を起こされ急速に腐食する。
「MPH―ARSL―GAIOL、偉大にして卑小なる虚無の御名と文字によりて、我は贄の血をもてかの刻印を召喚す…告げよ汝ら堕ちたる天使どもよ。罪なき贄の命の水にて我は契約の印を浮き船に穿たん、さればあまたの名を持つ無名の者、古き契りによりて我が敵に滅びをもたらさん―来たれ、“バフォメットの刻印”」(K2Kさんより)

ベルゼバブの剣 イザーク・フェルナンド・フォン・ケンプファー
トリニティ・ブラッド
薔薇十字騎士団(ローゼン・クロイツ・オルデン)の階位9=2(メイガス)、通称“機械仕掛けの魔術師(パンツァー・マギエル)”の操る魔術。炭素結晶の一種フラーレンのモノ・カーボンワイヤーを制御して敵を切り刻む技。
「我が前に(プロ・マウ・)ユンゲス、我が後に(オビコ・マウ・)テレタウカエ、右手に剣(エピ・デクシア・クシポス)、左手に盾(エバリステラ・アエギスフェト)、我が周囲に五芒星は輝き(エル・ガル・ペリ・マウ・オーステル・トン・ペンテカル)、石の中に六芒星はが据えられたり(エン・テイ・スタレイ・オ・アステプ・トン・エクセテーク)…来たれ、“バルゼバブの剣”」(K2Kさんより)

ベリアルの矢 イザーク・フェルナンド・フォン・ケンプファー
トリニティ・ブラッド
薔薇十字騎士団(ローゼン・クロイツ・オルデン)の階位9=2(メイガス)、通称“機械仕掛けの魔術師(パンツァー・マギエル)”の操る魔術。その正体は戦艦主砲並みの威力を持つという電磁加速砲砲である。
「我は汝を召喚す、恐ろしき炎の王よ、敵意の天使よ(AR-O-GO-GO-RU-ABRAO)…無価値なる者よ悪なす者よ卑しき者よ邪悪なる者よ霊の空疎なる場所に住まう物よ、我が心は汝を通して世界を知らん 汝自ら生じ、高揚されたる闇の王、我にその炎を貸し与えよ―来たれ、“ベリアルの矢”」(K2Kさんより)

マモンの鎚/TD> イザーク・フェルナンド・フォン・ケンプファー
トリニティ・ブラッド
薔薇十字騎士団(ローゼン・クロイツ・オルデン)の階位9=2(メイガス)、通称“機械仕掛けの魔術師(パンツァー・マギエル)”の操る魔術(複雑な呪文(コマンド)にる遺失技術兵器の制御)。五芒性の刻まれた手袋をインターフェイスとして静電気で誘導して制御する、圧電素子の微細粒子の群れによる結界。電撃を浴びせることによる圧電素子の変化が連鎖する結果、その威力は衝撃波という形で相手に返ることになる。
「我は彼なり、生まれなき者なり…足元に視界を持ち、強大にして不滅の火なる者―我は彼にして真理。我は彼にして世界に善の働くを厭う者。我は彼にして世界の災禍。蛇を纏いし心臓こそ我が名、汝、来たりて我に従い、我にすべての霊を従わしめよ―さればすべての天の霊地の霊人の霊、そして神の呪と天罰までも我が思いのままとならん!ィアオ・サバオ・バン―来たれ、“マモンの鎚”!」(K2Kさんより)

髪針 ヴァネッサ
トリニティ・ブラッド
毛髪細胞、特に髄質の保水力を任意に操る事で髪を自在に操るという鬼女(メデューサ)(吸血鬼の一種)の特殊能力を用いて髪を針に変え飛ばす。鉄板を打ち抜く威力を誇る。(K2Kさんより)

不可視の刃(ソニック・ブレード) ウェンディ、他
トリニティ・ブラッド
吸血鬼の一種である妖精(フェアリー)が飛行の為に備えた背中の羽を高速で振動させて生み出す超音波による特殊能力。(K2Kさんより)

接触テレパス エリス・ワズマイヤー
トリニティ・ブラッド
“魔女(ESP)”であるエリスの特殊能力。接触している他人に暗示をかけ操る事が出来る強力な超能力だが、逆にいえば接触しなければ全くの無力であるという欠点も持つ。どの程度の強制力を持つか不明だが、ヴァンパイアの集団を同士討ちで壊滅させるなど、人類、亜人類を問わず強力な効果がある。(K2Kさんより)

ナノマシン・クルースニク01 カイン・ナイトロード
トリニティブラッド R.O.M5、6
物語中の悪の組織「薔薇十時騎士団」の首領「<我が君>カイン」。主人公アベルの「完全同型体」の兄。「世界の敵」。アベル達他のクルースニクとの違いは、クルースニク01(以下01)は常に100%であり、カインは自身を乗っ取られるず逆に01を制御しているところだ。その能力は未知数で、物語中に出てきた「空間転移」、「物質吸収」、「腐食」などは、まだ「完全再生」が出来ていないカインでも使える能力らしい。武器は身の丈を越える両刃の槍と、自身の体内からでる闇(01?)である。アベルとはコレまでに3回戦い、一つは01をアベルが大気圏に01を落として勝利し、2つ目は再生した01が「空間転移」でアベルの攻撃をアベル自身に返して勝利し、3つ目は復活したアベルが「イオノクラフト」で追い詰めるが01の人質作戦により未決着に終わる。 「・・・僕は”クルースニク”僕は何も必要としないモノ。そしてそれゆえに、すべてを必要としているもの、だ−」(ライルさんより)

ナノマシン・クルースニク03 セス・ナイトロード
トリニティブラッド R.O.M3
吸血鬼達の女王「皇帝ヴラディカ」の正体である、アベルの妹のセスの内に潜むモノ。その能力は空間振動。つまり「音」であり、その力を使って壁を作ったり、狙った標的だけを燃やす音の焔「高エネルギー焦点式超音波」を編み出す。武器は巨大な二対の音叉。 「[ナノマシーン”クルースニク03”四十パーセント限定起動−承認]キミじゃ、ボクに勝てないよ」(ライルさんより)

第三の目(エンパシー) ノエル・ボゥ
トリニティブラッド
魔女(ESP)であるノエル・ボゥ(元派遣執行官ミストレス)が持つ能力。動物が持つ五感に頼らず他者の感情を察し、移入する共感(エンパシー)が超発展し、感情を色で認識出来る様になった力。また、ノエルの場合は物や場所に残った感情の残滓をも読み取れる「サイコメトリー」も可能だ。(ライルさんより)

石化 バルタザール・フォン・ノイマン
トリニティ・ブラッド
吸血鬼の一種である毒蛇の王(バズィリスク)の特殊能力。掌から特殊な蛋白質結晶化酵素を分泌して目標の生物を石化(結晶化)する。また、自身の体液を石化して針として放つといった応用方法もある。(K2Kさんより)

物質透過能力 ブラックウィドウ
トリニティ・ブラッド
“魔女(ESP)”であるモニカ・アルジェント(Ax派遣執行官 ブラックウィドウ)の特殊能力、彼女が透過した物質はしばらくの間ほの白く輝く。壁を透過して侵入したり、敵の攻撃を透過して回避するのはもちろん、自分の身体を透過状態に保ったまま敵に攻撃する事さえ可能である。しかし万能という訳ではなく、透過にはある程度の意識集中が必要で同時にあまり多数の物体を透過する事が出来ない事や、透過中の物質とは一体化している為、その物質に加えられた衝撃は防げないという欠点がある。(K2Kさんより)

“影” マンチェスター伯ヴァージル
トリニティ・ブラッド
吸血鬼の一種“ナーハツェラー”の特殊能力、影が自在の蠢き、形を変えて敵に襲い掛かる。その詳細は不明だが、“影”の正体は嫌光性の何かで、通った後の地面が焼け焦げるという特徴がある。(K2Kさんより)

動作の最適化 ユーグ・ド・ヴァトー
トリニティ・ブラッド
Ax派遣執行官ユーグ・ド・ヴァトー、“ソードダンサー”の強さの源とも言える技能? 人間は腕を上下させるだけの単純な動きであっても、角度や方向修正と言った微妙なずれが生じており、この無駄を完全に消去する事で、人間の三十倍近い身体能力を引き出せる吸血鬼に対しても十分に効果のある速さで攻撃が出来るようになる。吸血鬼から見れば遅く見えて、回避できるはずなのだが、かわせない。ユーグの超人的な剣技の一因で、ユーグの抜刀し鞘に収めるまでの動作は常人の目には腕をわずかに動かしただけにしか見えない。ハチドリのはばたいているのを視認できる強化歩兵の目にすら青い光としてしか認識されない程に早い。ちなみにユーグのブレイドは黒い鉄棒の中に仕込まれていて反対側には小太刀もある。また、ユーグの両腕は“教授”によって作られた義手で、メンテナンスを定期的に行わないと拒絶反応が出る。(レディ・ヘルさんより)

火球 ラドゥ・バルフォン
トリニティ・ブラッド
吸血鬼の一種 火炎魔人(イフリート)の特殊能力。角質化した掌から分泌されるナフテン酸グリセリン混合液と塩素酸カリウムが作り出す、生体ナパームの火球。(K2Kさんより)


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