忍法封印いま破る  [必殺技辞典]

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戦国時代の末期、徳川家康の片腕といわれた大久保長安と山岳民族だった母との間に生まれた「おげ丸」は、縁あって服部半蔵に預けられ忍法の修行をしていた。父たる長安は彼に自分が研究した“サイエンス”の知識と、世界へ羽ばたく思想を伝えようとしたのだが本人にその気は無く、許婚や修行仲間に囲まれて厳しくも幸せな日々を送っていた。
そんなある日、大久保長安の突然の死から事態は驚くべき展開をみせる。長安の知識と思想を恐れた家康は、大久保家の全てを抹消して闇に葬むろうとしていたのだ。だがそれを察知していた長安は、自分の知識と思想を伝える子を作るべく、服部家の娘三人を妾として孕ませていたのだ。そして、それら愛妾と子供たちの守りを、数多くの忍法を会得したおげ丸にまかせたのである。だが、家康の命を受けた服部半蔵は、愛妾と子供らの抹殺の命をおげ丸の修行仲間だった“甲賀五人衆”に下す。それを知ったおげ丸は、かつての仲間達への義理立てから「攻撃用忍法の封印」を自らに課したのだった・・・・・・
長安の知識と思想の命運をかけられた6人の母子。忍法を封じたおげ丸は、彼らをいかにして守り、恐るべき甲賀忍者たちに立ち向かうのであろうか・・・・・・・?

山田風太郎・作。忍法帖シリーズ長編のひとつ。基本的に作品間の繋がりが無い忍法帖シリーズの中では珍しく、『銀河忍法帖』の直接の続編として書かれている。

[1]忍法 鏡中剣
[2]忍法 砂地獄
[3]忍法 天地返し
[4]忍法 不壊金剛(ふえこんごう)
[5]忍法 百足歩き
おげ丸
忍法封印いま破る
[1]伊賀忍法のひとつ。実際に振るっている刀の向きと、目に見える刀の向きを逆にすることで敵を惑わし攻撃する。鏡に映る鏡像が左右逆であるのと同じく、右から来たように見える刀が、実は左から来ているということになるのだ。(ケケケさんより)

[2]忍法の封印を説いたおげ丸が使用した伊賀忍法。地面を底なし沼のようにし、そこに乗った者を下半身まで埋めてしまう。地面自体にはまったく変化が見られず、土も乾いたままである。(ケケケさんより)

[3]忍法の封印を説いたおげ丸が使用した伊賀忍法。この術をかけられたものは、地面が直立したように感じてひっくり返り、そのまま水平に流れていく。錯覚なのか重力を操っているのか、それとも本当に地形を操っているのかは不明。(ケケケさんより)

[4]忍法の封印を説いたおげ丸が使用した伊賀忍法。己が肉体を金剛のごとく変え、巻きついている紐などを千切り飛ばす。(ケケケさんより)

[5]伊賀忍法のひとつ。眼にも留まらぬ速さで目標を斬ると、斬られた者は自分の傷に気がつかず百足歩いたところで息絶える。(ケケケさんより)

忍法 変化袋 釜伏塔之介
忍法封印いま破る
甲賀忍法のひとつ。釜伏の本体は目も鼻も口もない妖怪のようなものであり、それに義歯や義眼などをくっつけることでどんな人物にも変身できる。(ケケケさんより)

忍法 遠見貝(とおみがい) 漆鱗斎
忍法封印いま破る
甲賀忍法のひとつ。術者が製作した貝のレンズを対象の眼球にはめると、その対象が見た光景を術者も見ることが出来る。レンズは透明なうえに頑丈で、一度はまったらめったなことでは取れない。
貝のレンズは全部で8つあり、1〜7番までは上記の効果を持つ。第8番のみは例外で、「対象の見ている光景が術者のそれと同じになる」という効果がある。 (ケケケさんより)

忍法 拍掌剣 高安篠兵衛
忍法封印いま破る
甲賀忍法のひとつ。左右の手に持った剣を目にも留まらぬ速さで“同時”に抜き打ち、物体を三枚に下ろす。純粋な剣の技であるが、使い手はあくまで忍法の修行の末に編み出している。(ケケケさんより)

忍法 生霊逆ながれ(いきりょうさかながれ) 栃ノ木夕雲
忍法封印いま破る
甲賀忍法のひとつ。死体と足の裏を合わせて血を流し込み、その量に比例した時間だけ術者の思い通りに動く“忍奴”に変える。忍奴は生前と変わらぬ技量を持ち記憶などもまったく同じだが、夕雲の命令に絶対服従する文字通りの奴隷と化す。使用には術者の血が必要であり、使用後は相手の状態や死後時間などの条件に応じて寿命が縮む。(ケケケさんより)

忍法 不空絹索 麻羽玄三郎
忍法封印いま破る
甲賀忍法のひとつ。ピアノに似た楽器の弦を自在に操り、目標を縛り上げる。この線は5つの輪が作ってあり、対称をそれで縛って縊り殺したり切り裂いたりできる。技名は、不動明王が持つとされる同名の縄からきている。(ケケケさんより)


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