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江戸時代の小藩・三雲藩出身の野晒銀四郎は、伊賀鍔隠れでの忍法修行を終えて故郷に帰ってきた。その故郷で知り合いがすべて江戸にででいるこを知った彼はそこに赴き、江戸家老・酒井内蔵、今は藩主の妾になっている幼馴染・おゆう、そして酒井の命を受けて自決した一族と再会した。さらに彼はそこで、酒井とおゆうから一見不可能と思われる難事を依頼される。かつておゆうに浅からぬ思いを抱いていた銀四郎は、修行で会得した伊賀忍法「生死人」を使ってその難題に挑もうとするが・・・・・・・
山田風太郎・忍法帖小説短編のひとつ。「週刊サンケイ」63年9月9日号に掲載された。 |
| ・生死人 | 野晒銀四郎 |
| 伊賀忍法のひとつ。息、脈拍、鼓動などを止め死んだように見せかける。誰が見ても死体にしか見えない姿なので、偵察や進入の役に立つ。この忍法を解くには、男の術者なら女性に、女の術者なら男性に死体のまま犯してもわらなければならない。 (ケケケさんより) | |