忍法幻羅吊り  [必殺技辞典]

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天明ごろの江戸時代の吉原。数多くの客と遊女が交わるこの地に、奇妙な遊女がいた。小式部と名乗るその遊女は客をとらず、そのくせ奇妙なほど性技に長けている。しかも彼女は、他の遊女たちの魅力を増す摩訶不思議な術を体得していた。
ある日、その小式部が他の遊女たちに「幻羅吊り」なる奇妙な遊びを教える。それは、男性を想う遊女が使えば、その男性が引っ張られるようにやって来るというまじないだった。
その術で吉原に寄せられた5人の男たち。改易された葛城藩の出身である彼らは、ある共通した陰惨な過去を持ち、恐るべき犯罪の共犯者でもあった・・・・・・・・・・・・

山田風太郎・作、忍法帖短編シリーズのひとつ。『問題小説』1970年4月号に掲載された。

幻羅吊り 小式部
忍法幻羅吊り
吉原の遊女である小式部が操る術。彼女が作った・先が輪になった紙縒りを月経にひたし、男根を思い浮かべてそれに火をつけると、なぜかその男根の持ち主は引きずられるように、紙縒りを燃やした者の所に会いに行く。呼ばれた男は男根が異常に反応し、周囲に対する集中力が失せてしまう。(ケケケさんより)


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