歌月十夜 [必殺技辞典]

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 TYPE-MOONより、2001年夏発売。
 同人ゲームとしては異例の大ヒットを飛ばした「月姫」。その人気に応え、TYPE-MOONが放ったお祭りファンディスク。
 それまで唯一の欠点とされていたCGの粗さも、確実に洗練されてきており、その後のTYPE-MOON作品の一端を見ることが出来る。
 内容はメインストーリー黄昏草月≠ニ、十本のミニシナリオ夢十夜≠ゥらなり、この他にも幾つかのおまけストーリーが隠れている。

<黄昏草月・ストーリー>
 ―――繰り返される日常。
 今日起きたことが、昨日も起きたような気がする既知感。
 思い出そうとしても思い出せない昨日。

   いつも通りの純白の吸血姫。いつも通りの優しい先輩。いつも通りの不機嫌な妹。
 だけど、何かが違う気がして。

 少年・遠野志貴は、夢とも現実ともつかないこの世界に疑問を持ち、けれど明日にはその疑問は消えていて、毎日を白紙の状態で日常に生きる。

 そして出会う、黒の少女。

 そして出遭う、幼き日七つの夜≠名乗った自分。

 そして現れる、絶対の死=c赤い―――鬼神。

 繰り返される日々は、さて、一体誰のものなのか…。

<夢十夜・ストーリー>

:がんばれ知得留先生:
 原作中、バッドエンドのお助けコーナーに登場した知得留(しえる)先生が主役のシナリオ。
 知得留先生は、入学式後のクラス分け早々、問題児ばかりを集めた「Qクラス」を任され、彼らの特性を見極めさせられることに。
 「試験結果が最もよかった生徒を預ける」という校長の提案に、嫌々ながらも引き受ける彼女だったが、生徒の中に自分好みの少年を見つけ、一気にやる気になる。なんとか彼をモノにしようと画策するが…。

:宵待閑話:
 月姫の秋葉シナリオの後日談。
 志貴が消えて、浅上女学院に戻った秋葉。冬の長期休暇を終えて、寄宿舎に戻った彼女は、机の上に紫色の封筒を見つける。
 宛名も差出人の名前も、あまつさえ文面もないその手紙は、届けられるはずも、帰ってくるはずもないモノだった。
 それが、差出人…遠野秋葉の元に戻ってきた。
 興味を持った秋葉は、学院に伝わる怪異について調査を開始するのだった。

:朱い月:
 月姫で、その多くが語られることなく終わった死徒二十七祖≠竅A最初の真祖朱い月のブリュンスタッド≠ノついて明かされるシナリオ。
 志貴とロアの混濁した意識を持ち、「俺」であり「私」でもある存在は、ロアの記憶の中の千年城ブリュンスタッドに訪れる。千の縛鎖に拘束された純白の姫君、そして志貴とロアは、それぞれでアルクェイドの姿を借りた朱い月≠ニ対峙するのだった。

:赤い鬼神:
 志貴の実父七夜黄理≠フ生涯と、赤い鬼神軋間紅摩≠フ成り立ちを描いたシナリオ。月姫のオープニングに直結する外伝で、クライマックスの二人の死闘は、一部で「月姫最燃え」との呼び声も高い。
 魔≠フ一族を束ねる者・斎木の屋敷。ある夜、そこに侵入者が現れた。
 屋敷の外の警備についていた、魔≠フ血を引く者達―――混血―――は、二十人、既に皆殺しにされていた。
 視るだけで標的の体温をマイナスに出来る怪物達だったが、その全てが、「ただの人間である」侵入者の姿を確認することすら出来ずに惨殺された。
 侵入者の名は七夜黄理。若くして、七夜一族最強と謳われた暗殺者。両手には鉄製の二本のバチ。武器はそれと、壁を駆け、天井を疾走する極限まで鍛え上げられた身体能力、そして人の意識を色≠ニして視認する眼。それだけで、黄理は混血たちの鉄壁の守りを突破していく。
 屋敷内に入り、順調に警備を処理していく黄理。と。ある一室から、魔を象徴する禍々しいまでの赤≠「意識を感じる。
 部屋には、一人の童子が鎖に繋がれていた。
 童子の名は、軋間紅摩。かつて、遠野の分家であり、最高の魔を体現した一族軋間≠、たった一人で壊滅させた紅赤朱。
 黄理は目もくれず、その童子の右目を潰した。
 ―――後に、七夜の森で一度限りの殺し合い≠繰り広げる二人の出逢いであった。

:ななこちゃんSOS!:
 シエルの切り札・第七聖典に宿る聖霊セブンと、志貴の親友・乾有彦の奇妙な数日を描く作品。
 ある日、有彦は川上から流れてくる鉄塊を見つける。ガラクタ収集が趣味の有彦は、大苦労してそれを家に持ち帰る。
 翌日…学校から家に帰ると、自分の部屋から物音がする。泥棒かと思い、有彦はドアを開ける。
 すると、そこには見たこともない少女がいた。少女は手先と足先に蹄を持ち、有彦を「ご主人様」と呼んだ。
 追い出そうとする有彦だったが、彼女には左手でしか触れることが出来ず、又、崇りが怖いので渋々彼女を家に置くことにする。
 有彦は、セブンと名乗る少女に「ななこ」という愛称をつける。こうして、彼とななこの奇妙な生活が始まった。

:妹切草:
 サウンドノベル「弟切草」のパロディギャグシナリオ。予告の方が面白い、との声もある(笑)。「暗黒翡翠拳」の発祥の地でもある。
 海に遊びに行った帰り、レンタカーで山道を走る志貴達。しかし突如、車は故障して動かなくなってしまう。仕方なく、志貴達は近くで見つけた洋館で一夜を明かすことにするが…。

:タナトスの花:
 本作の18禁部分の約半分を担うシナリオ。コレを作ることが、サークル代表・武内崇氏の長年の夢だったという話があるとかないとか(笑)。
 閉鎖された屋敷で生活する志貴・翡翠・琥珀。志貴は何かに追い立てられるように、二人の体を貪る。この日々に、終わりは来るのか…。

:翡翠ちゃん、反転衝動!:
 一般からの投稿作品。ギャグシナリオ。
 日ごろのストレスが爆発したのか、突然暴走した翡翠。それを止めるために奔走する志貴、秋葉、七夜(琥珀)、シエル、そして…。

:遠野家のコン・ゲーム:
 一般からの投稿作品。月姫キャラ(ほぼ)オールスターの鬼ごっこ。
 幼少の頃、志貴達の鬼ごっこに参加できなかった琥珀。それを思い出した志貴は、今の面子で鬼ごっこをやることを提案する。
 四季やネロ、さつきまで加えて白熱する鬼ごっこ。策略と作戦が入り乱れ、鬼ごっこはコン・ゲーム(騙し合い)に発展していく。

:黎明:
 一般からの投稿作品。その着眼点の妙に、製作者も舌を巻いたシナリオ。
 記憶を失った「ボク」は、ナイフを片手に夜の街を徘徊する。「ボク」の意外な正体とは…。

兜神 軋間紅摩
歌月十夜
本編で七夜志貴に対して行った突進技。人間の首を一撃でもぎ取るほどの威力がある。(となみんZさんより)

紅赤朱(軋間) 軋間紅摩
歌月十夜
遠野の分家である「軋間」が生み出した最高純度の鬼神・軋間紅摩に発現した先祖還り≠フ状態。大樹すら片手で握り潰す死神の魔腕と、鋼鉄に匹敵する強度の肉体を彼にもたらした。(柳島英志さんより)

灼熱 軋間紅摩
月姫、歌月十夜
軋間紅摩の真の力。軋間の一族の血に眠る自然干渉能力。それまで圧倒的な力と速度で押すだけの戦法しか行わなかった紅摩だが、志貴の実父・黄理との死闘の果てに、この能力に覚醒した。詳細は不明だが、「七夜の森」の草原を焼き尽くしていたところから、文字通り灼熱の炎を操るのだろう。(柳島英志さんより)

極死・七夜 七夜志貴
歌月十夜、MELTY BLOOD Re.ACT
●歌月十夜
全力でナイフを投げ放ち、同時に相手に向かって跳躍。相手が投げ放たれたナイフを防いだ隙に、首を引きちぎる。

●MELTY BLOOD Re.ACT
七夜のラストアーク。ブラッドヒート時に立ちシールドが成立した時に発動する。相手の頭上へ移動し首をへし折る技。ガード不能な上に高性能。
V.「極死・七夜・・・!」 (七森 蒼依さん、色物一発さんより)


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