伊賀忍法帖 [必殺技辞典]

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時は戦国、各地の大名がしのぎを削る戦乱の時代。その強悪ぶりで知られる松永弾正は、自分の主筋である三好義輿の妻・右京太夫に横恋慕していた。とはいえ、主に公然と歯向かう機会を得られていない彼は、現状ではその牙を磨きながら我慢するしかなかった。そんな彼の前に、稀代の幻術師・果心居士が現れる。彼の弟子・“根来七天狗”の忍法を使い、女性の心を操る惚れ薬・“淫石”を作るように協力するというのだ。それを受け入れた弾正は七天狗に、女性を誘拐して陵辱し淫石の材料となる愛液を集めるように命じる。
 ちょうどそのころ、伊賀忍者の笛吹城太郎とその妻・篝火は、夫婦の許しをもらうために伊賀への里帰りをしようとしていた。だが、喜びもつかの間、その道中に出くわした根来七天狗によって、篝火がさらわれたあげく陵辱・惨殺されてしまった。その復讐を誓った笛吹城太郎は、己の伊賀忍法を駆使して、根来七天狗および松永弾正に戦いを挑んでゆく・・・・・・・・

作者・・・・・・・・・・・山田風太郎
連載・・・・・・・・・・・漫画サンデー
風太郎忍法帖小説の長編シリーズ第11弾。これといった技を持たない城太郎が、次々と化け物忍法僧を打ち破っていく姿は痛快である。また、彼を取り巻く篝火・漁火・右京太夫といった女性達の運命も、この物語を大いに盛り上げている。

三日月剣 篝火
伊賀忍法帖
笛吹城太郎の妻・篝火の忍法。両腕をピンと伸ばすことで、刀のような切れ味を持たせる。数十本の竹を軽々と切り裂く威力があり、根来天狗にも傷を負わせた。 (ケケケさんより)

かくれ傘 虚空坊
伊賀忍法帖
根来七天狗のひとり、虚空坊の忍法。背中に背負った巨大な傘の中に、人を捕獲することが出来る。また、この傘の内側は鏡張りになっており、見た者に催眠術をかけることが出来る。さらに加えると、虚空坊はこの傘を飛ばし、自分や仲間を乗せて移動することも出来る。 (ケケケさんより)

天扇弓 金剛坊
伊賀忍法帖
根来七天狗のひとり、金剛坊の忍法。無数の扇を空中に投げ上げ、そこから大量の針を降らせる。この針は様々な軌道を描きながら目標を狙い、しかもその勢いは地面に刺さった針が土中に潜ってしまうほどある。まともに食らえば逃げるしか手立てがない強力な技である。 (ケケケさんより)

月水面 水呪坊
伊賀忍法帖
根来七天狗のひとり、水呪坊の忍法。小さく丸めた真っ赤な紙を相手に投げつけて、皮膚に張り付かせる。この紙の吸着力は異常に強く、顔に張り付けば呼吸もままならない上に、皮を剥がしでもしない限り取れることがない。
この紙の力は女性の経血が元であり、定期的に補給して吸わせなければ使えなくなる。 (ケケケさんより)

鎌がえし 風天坊
伊賀忍法帖
根来七天狗のひとり、風天坊の忍法。投げつけた鎌が、ブーメランのように手元に戻ってくる。相手が予想もしない動きなので、その意表をつくことができる。(ケケケさんより)

枯葉がえし 風天坊
伊賀忍法帖
根来七天狗のひとり、風天坊の忍法。体をくノ字に折り曲げた格好で、かなり自由に空を飛ぶ。重力を無視したような移動により、高度な空中戦が可能になるのである。元々がブーメランなので、使用すると必ず同じ場所に戻ってくる制限がある。 (ケケケさんより)

無息の術 笛吹城太郎
伊賀忍法帖
伊賀忍者・笛吹城太郎が使う忍法。水中で数分間行動し、しかも波を立てない。根来七天狗をあざむき、彼らの追跡から逃れることが出来た。 たいした技を持たない城太郎が、唯一根来僧に勝る忍法である。 (ケケケさんより)

壊れ甕 羅刹坊
伊賀忍法帖
根来七天狗のひとり、羅刹坊の忍法。千切れた体の部分を、自由に繋ぎ合わせることが出来る。これにより手足どころか首までくっつけることが可能である。 くっつけるパーツは他人の物でも良いが、その場合大抵は死に、生き残っても廃人となる。さらに、頭を挿げ替えた場合は、入れ替えた人間の人格が混ざりあって別人になってしまう。
篝火と漁火の首を挿げ替え、混乱の原因を作った。(ケケケさんより)

火まんじ 空摩坊+破軍坊
伊賀忍法帖
最後の根来七天狗が使う合体忍法。自らの血で卍を描き、そこから蛇のような青い炎を発生させる。この火は目標となる人物を追跡し、どこまでも追いかける。不思議なことに目標以外には燃え移らず、触っても熱くない。自らの命と引き換えに使う忍法であり、城太郎を襲撃した。 (ケケケさんより)


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