・角尖壁(ホルスアベリル) | エルゲンス・ローデル |
円錐形の法力壁を張る、エルゲンスの独創魔法。この魔法は通常の法力壁が相手の法力弾をエネルギー相殺して受け止めるのと根本的に違い、法力を後方へと受け流すことができる。つまるところこの壁一枚でほぼ無尽蔵に、威力の強弱関係無しに法力弾を捌き続けることが可能となる。 さらに『集刃(ガズイード)』状態で円錐型法力を槍形状に変えて相手の法力壁に切っ先を突き立て『散刃(スカイード)』状態で槍型法力を傘形状に開き、壁を砕くという戦法で接近戦最強の魔法になっている。 恐ろしく強力な魔法だが、そもそもは戦闘用の魔法として編み出されたのではなく、境面臨界現象に突っ込むために父親としての執念が生み出した魔法、らしい。 長々と解説したが、結局のところ『ドリル』の一言で集約される、一味違うオヤジの魔法。(みづきさんより) |
・彗光弾(カンテムブルト) | 契法士 |
中出力で射出される法力弾。弾速も威力も平均的であるため、法力弾単体で戦う場合、使われることが多いようである。(みづきさんより) |
・天陣弾(ゲントルブルト) | 契法士 |
最高出力(土属性で13行詩分収集された法力)で射出される高威力の法力弾。 最高出力のため、弾速は遅い。普通に使えば着弾する前に対象が移動しているので、なんらかの措置を取って弾速を速めることが多い。(みづきさんより) |
・閃糸弾(スラトイブルト) | 契法士 |
最小出力で射出される法力弾。威力は非常に低く、着弾した部分の体内法力が乱されて、一時的に麻痺する程度である。非致死制圧を目的とした際などに使われる。とは言っても頭部や心臓などの麻痺すれば命に関わる部位に着弾すれば死んでもおかしくない。 最小出力のため、弾速は速い。そのことを利用して奇襲、連射などを目的に使われることもある。(みづきさんより) |
・起刃(ライイード) | 契法士 |
契法士なら誰もが持つ杖を用い、主に法力弾を撃ち出すバレルとして使用される杖身を芯にして、法力を集約して剣や槍のようにして扱う技法。 非致死制圧を目的とする場合を想定して、あえて集約させた法力を拡散し、殺傷能力を斬撃から打撃に低める装置が杖には備わっている。(みづきさんより) |
・流弾(スレンブルト) | デリエル・グリックシュテン |
観察庁長官エルゲンス・ローデルが使う『角尖壁』の応用によって生まれたデリエルの独創魔法。杖身で撃たず、法力塊そのものの存在を直進エネルギーとして撃ち出す。 神王弾のノウハウを活かしたのか、やはり13行詩制限を越えて27行詩分の法力を収集する。さらに使用時は通常使用される土属性詠唱の二倍法力収集効率である火属性で詠唱したことで、通常最高出力弾の4倍余りという超高威力になり、最新鋭駆逐艦ナイムメックを一撃で海の藻屑にした。 詠唱 苛烈なる力の源たる火の素 その奪う強さをもって 四面の対を器とせり 形の始原をもって 六面の対を開放せん その値を四枝並べ 八面の対を宮石とする さらに二玉とこれを合わせ 十二面の対を世方とする 二示によって三系に分かち 二十面の対を創ずる 分かつ流れのままにより 球の結末にその終を見ん 終のもと平方たる野は閉じ 虚の地平を見ん 理の統べし力 虚と虚の二辺にて 負たる黒を手に入れたり 理の統べし力 負と負の二辺にて 正たる白を手に入れたり 理の統べし力 正と負の二面にて 零たる灰を手に入れたり 明暗による無彩の力 虚界の神人に最後の祝福を授かり 無限数の光輝を発動せり ――角尖壁(ホルスアベリル) 流弾(スレンブルト)(みづきさんより) |
・神王弾(ラーサムブルト) | デリエル・グリックシュテン |
グリックシュテン家の書庫に眠っていた古文書を解読し、改良を加えて杖に覚えさせたデリエルの独創魔法。通常13行詩分しか法力収集できないはずのところを、27行詩まで収集できるようにし、倍以上の威力を誇る法力弾を撃つ。 ロギューネの圧縮詠唱に対抗すべく開発したはずなのだが、結局のところ出来上がったのは大口径巨砲主義のデリエルを現すにふさわしい、ただ単に威力がスゴイだけの魔砲である。 詠唱 14行詩から その下さらなる密になりて、水晶たる光をもって輝けり。輝きたる力、大地の母たる力により、紅宝玉たる赤を手に入れたり。輝きたる力、大地の父たる力により、黄玉石たる黄を手に入れたり。輝きたる力、大地の始祖たる力により、青鋼玉たる青を手に入れたり。色により彩られし力、大地の神人に最後の祝福を授かり、金剛石の光輝を発動せり。 神王弾(ラーサムブルト)(みづきさんより) |
・圧縮詠唱 | ロギューネ・リーベルタ |
ロギューネの特技。通常、土属性なら土属性だけで構成する詠唱文を、複数の属性を併せて少ない詠唱文で構成し、通常ではありえない速度と効率で法力収集を可能とし、圧閉装置の限界を越えることができる。 相手に法力壁を展開させる間も与えず、展開させてもそれを越える威力の法力弾で撃ち破る、対契法士戦における反則技に近い技術。だが実現させるためには、場に応じた詠唱文をその都度構成しなければいけないので、熟練された観察力とセンスが必要とされるようだ。(みづきさんより) |
・冥宮弾(ルメティアブルト) | ロギューネ・リーベルタ |
元第2攻衝課課員ロギューネ・リーベルタが両親の仇であるエルゲンスを討つべく、一年以上もの時間と形見の長司杖を使って創り上げた超高出力法力弾。その威力は通常最高出力とされる土属性13行詩分の法力と比べ、文字通り桁が違う133行詩分にも及ぶ。(みづきさんより) |