笑い陰陽師  [必殺技辞典]

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時は江戸、所も江戸の片隅で大道易者をやっている男がいた。彼の名は果心堂といい、甲賀卍谷で忍法の修行をおさめた元甲賀忍者である。忍者では食えないからと元伊賀忍者の妻・お狛と共に江戸にでた彼は、占いで生計を立てようとしていたのだ。そんな彼の元に来るのは、珍妙かつ深刻な“性”の悩みを抱えた客ばかり。研究熱心かつ好奇心旺盛な果心堂は、趣味と実益を兼ねて忍法の奥義を繰り出し、彼らの悩みを解決するのだ・・・・・・

作者・・・・・・・・・・山田風太郎
連載・・・・・・・・・・別冊小説宝石
風太郎忍法帖シリーズのひとつである連作短編集。他の忍法帖のような戦闘シーンはほとんど無く、果心堂と客たちが織り成す珍騒動を面白おかしく描いた、シリーズきってのギャグ小説である。作者の自己評価が非常に高く、Aランクがつけられている。

[1]忍法 異針(いばり)
[2]忍法空羅
[3]忍法 虚空鏡(こくうかがみ)
[4]忍法 爪紅(つまべに)
[5]忍法 独筋具(どっきんぐ)
果心堂
笑い陰陽師
[1]甲賀忍法のひとつ。小便をしている男にこの術をかけると、その小便がその場で凍ったように固まる。さらに小便を出している男根までも固まって戻らなくなる。(ケケケさんより)

[2]甲賀忍法のひとつ。扇子を組み合わせて扇風機の羽のように回し、目標に冷気をおくる。(ケケケさんより)

[3]甲賀忍法のひとつ。水を入れたタライに念力を凝らすと、その水面は空間を超えて別の水面につながる。それにより覗き見が可能なほか、物理的に干渉することもできる。(ケケケさんより)

[4]甲賀忍法のひとつ。この忍法をかけられた女性が交合すると、その回数・内容に応じて爪が紅色に染まる。準備として女性は指に“肥後ずいき(性道具の一種)”を巻く。
後にこれが後世に伝わり、マニキュアになったとかならなかったとか。(ケケケさんより)

[5]甲賀忍法のひとつ。裸の男三人で対象の人物を囲み男根を突き刺すと、囲んでいる三人の男の精力がその人物に移る。移った先の人物は精力旺盛になるが、男三人のほうはめっきり弱り使い物にならなくなる。
果心堂曰く「あまりに馬鹿馬鹿しいので今まで使う気にならなかった」らしい。(ケケケさんより)

[1]忍法 衣の舘(ころものたて)
[2]忍法 進行性筋萎縮
[3]忍法 笛こだま
[4]忍法棒紅
お狛
笑い陰陽師
[1]伊賀忍法のひとつ。指二本を物体に突き刺して動かすと、もろい衣のようにその部分だけ二つに裂ける。 人間の体を裂いて、傷ひとつなく元に戻すことが出来る。(ケケケさんより)

[2]伊賀忍法のひとつ。体の一部の内、萎れた部分・麻痺状態の部分の症状を体の別の場所に移す。役に立たない陰茎を復活させることなどが出来るが、移った部分は麻痺状態になる。
忍法帖シリーズきってのストレートな名前の忍法である。 (ケケケさんより)

[3]伊賀忍法のひとつ。男に特殊な花輪をつけた状態で交わると、その花輪の片割れをつけた別の男にその感覚が伝わる。(ケケケさんより)

[4]伊賀忍法のひとつ。この忍法をかけられた男性は、定期的に女性と交わらないと男根が赤く染まっていく。使用の際は準備として、男の男根に(爪紅と同じく)肥後ずいきを巻きつける必要がある。(ケケケさんより)


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