《魔術について》 本作に登場した魔術の簡単な説明です。 Dataの数値は5段階評価で、「魔力強度(純粋な威力)」「霊的加護(魔法等に対する加護の強力さ)」「術式速度(詠唱時の詠唱の速さ)」「呪詛対価(等価交換の法則に当てはめた、魔術の行使時の対価)」「呪的技術(その魔術を扱うのに必要な技術力)」「危険性(魔術の使用にあたっての術者に及ぶ危険性)」と考えてください。 ●ケルト魔術(初登場:第1巻) 古代ヨーロッパに実在したとされる樫の木の賢者(ドルイド)を創始者とする魔術体系の1つ。 この魔術に関する文献が保存されることは珍しく、大抵は口頭によって技術が後世に伝わっていく。主にヤドリギから魔力を得ることが多く、特に月齢六日目の樫の木に生えているヤドリギは最高級の品質とされる。 魔術としては、ヤドリギなどの加護を利用して植物を操り、時には神に等しいほどの力を行使することもあるらしい。 【Data】 ・魔術特性:霊樹の末裔 ・魔力強度:3 ・霊的加護:2 ・術式速度:2 ・呪詛対価:2 ・呪的技術:4 ・危険度 :2 作中での使用者:穂波・高瀬・アンブラー ●神道(初登場:1巻) 日本に古来から伝わるもので、魔術の中でも極めて珍しい「祓い清める」ことに特化した魔術体系である。 基本的に神の力を借りて魔術的なものを浄化するというもので、穢れを寄せ付けないという魔術体系としてはかなり過酷な性質を持っている。 【Data】 ・魔術特性:禊(みそぎ) ・魔力強度:1 ・霊的加護:5 ・術式速度:2 ・呪詛対価:2 ・呪的技術:2 ・危険度 :3 作中での使用者:葛城みかん ●陰陽道(初登場:1巻) 日本古来から伝わる複合魔術の一種で、安倍晴明などの一般でも有名な人物を輩出した魔術体系。 いくつかの魔術を有しているが、とりわけ陰陽五行によるト占と「式神」と呼ばれる使い魔(アガシオン)が特徴的な魔術である。紙などの無機物や木などに擬似生命を与えて使役することもあり、中には鬼神を使役する者も存在したとされる。 【Data】 ・魔術特性:陰陽五行の式 ・魔力強度:3 ・霊的加護:3 ・術式速度:4 ・呪詛対価:4 ・呪的技術:4 ・危険度 :4 作中での使用者:猫屋敷蓮 |
・腐敗の息 | 竜(アストラル) |
個体によって多彩な性質を持つ竜の吐息の一種。 布留部市における霊脈と竜穴の接触によって存在した自然霊『竜』が形を取った際に得た吐息で、触れたもの全てを腐敗させる。 自然霊の脅威を見せ付けるほどの代物で、その威力はみかんの禊ぎによる結界をたやすく侵蝕する。 ちなみに、この竜の名前「アストラル」はいつきが4巻の最後にて名づけた名前であり、勿論その由来は、この竜を最初に視た伊庭司の設立した魔法使い派遣会社である。(クウガもどきさんより) |
・虎撲 | 伊庭司 |
魔法使い派遣会社アストラル初代代表取締役にして妖精博士の異名を持つ伊庭司の技。 五行拳をベースに構築された絶招(中国拳法における奥義、秘技の意)で、相手の攻撃を受け流しつつその力のベクトルを自らの技へと巻き込んで十分に練りこまれた応力と沈墜勁を腕へと流し両手を相手へと叩き込む。 初登場は13巻。他の二人が無力化されて唯一残った“螺旋なる蛇(オピオン)”の死霊術師・マルチェッラの、最後に残った戦意を砕く為の見せ技程度の為だけに使用された。(クウガもどきさんより) |
・気弾 | 格闘ゲームのキャラ |
修学旅行で山田が遊んでいた格闘ゲームの対戦相手のキャラの技。 山田曰く、某有名格闘ゲームのヨ○フレイムのような遠距離攻撃系の小技らしい。(クウガもどきさんより) |
・禹歩(うほ) | 影崎 |
「魔法使いを裁く魔法使い」こと影崎が作中で初めて披露した技術。 中国の古代の天子・禹王の歩みから生み出された、歩行した際に残る足跡を魔術の媒介(カタルシス)とする技術である。 この技術自体は東洋に見られるそこそこ特殊だが書物にも記されている有名な技術程度だが、そこから発動された影崎の魔術は非常に古い霊脈である倫敦(ロンドン)の霊脈を「力ずくで押さえつける」ものであり、その事実は影崎の持つ桁違いの力を十分に見せ付けるに値するものであった。(クウガもどきさんより) |
・打天鐘(だてんしょう) | 影崎 |
道教における技法「叩歯訣(こうしけつ)」の一種。 歯の一部だけを特定回数及びリズムで噛み合わせる事により魔術を成立する叩歯訣の中でも、左奥歯だけを使用することで凶事を払う技法である。 作中初登場は16巻。作中で影崎が使用したものはその変形で、妖精眼によって呪力を増幅されて全方位から影崎を狙うヤドリギの矢を全て迎撃し、同時にヤドリギを放ったフィンを衝撃で吹っ飛ばした。(クウガもどきさんより) |
・六丁護身呪(ろくちょうごしんじゅ) | 影崎 |
影崎が使用した防御用術式、おそらく道教の術式と思われる。 太陰によって導かれる諸力を集中させ、自らの身を外部の影響から防護する。 作中初登場は16巻。霊脈の呪力をはじめとするいつきの妖精眼が今まで関わってきた数々の呪力や<螺旋なる蛇(オピオン)>所属の魔術師が何代もかけて生み出した術式によって成り立つ生命の実の攻撃を多少のダメージだけで受け止めた。(クウガもどきさんより) |
・振魂(ふりたま) | 葛城鈴香 等 |
神道における術法の一つで、その中でも基礎に位置する術法。 紡がれた祝詞によって自らの魂を振るわせ、必要な効果を得るための術法である。 本来は自らの魂を振るわせて活性化させるなどに利用されるが、鈴香の場合は対象の魂と自分の魂との間にパスを作って振るわせることにより相手の魔術の発動を妨害させ、相手自身を傷つけさせるように仕向けるという応用技術を披露した。(クウガもどきさんより) |
・湯立ての祓え | 葛城みかん |
垢離(神道における基本的な概念で、人が神に近づく為その身を極限にまで清める行為)の一種。 熱湯と笹を以って行われる垢離で、煮え立った清水を笹で掬い、自身にかけることでその身を清める術である。(クウガもどきさんより) |
・浄三業神呪 | サタジット |
心身の浄化・治療に用いられる道教の術式。18巻初登場。 治療対象に黄色い呪符を当て、詠唱することによって発動する。 「身中諸内境 三萬六千神 動作履行蔵 前劫並後業 願我身自在 常往三寶中 當于劫壊時 彼身常不滅 誦此真文時 身心口業皆清浄 急急如律令」。(クウガもどきさんより) |
・水天真言 | 隻蓮 |
アストラル真言密教課契約社員である隻蓮の使用する、密教の術法の一つ。 水天を示す表す印を手で結びながら同等の真言を紡ぐ事によって仏法に仕える諸神の中でも十二天の西を担当する神「水天」の権威を借り、水の上に立つなど水に関する事象を扱う呪法である。 初登場は7巻。韋駄天真言からの連携で攻撃後、ヴェネツィアの水路に着地する際に使用した。(クウガもどきさんより) |
・炮拳 | 隻蓮 |
隻蓮から学んだ五行拳を構成する五つの型の一つ。 五行における火に相当する型で、踏み込み時の足と同じ側の腕を上段に構えて相手の攻撃を受け流すために待機させ、もう一方の腕で相手の中段を突く。元から能動中に攻撃を受ける可能性を考慮した型であり、その分最大射程は長めになる。 ちなみに、炮拳(火)から横拳(土)とつなぐことで五行相生(前者によって後者の更なる力を生ずる関係)の『火生土[火は土を生ず]』を、炮拳(火)と劈拳(金)によって五行相尅(前者が後者を制する関係)の『火尅金[火は金を尅す]』を表す。 作中では「魔法使いと赤い槍」(ザ・スニーカー2006年2月号掲載)にて隻蓮が手本として使用した。(クウガもどきさんより) |
・奇門遁甲 | 猫屋敷蓮 |
日本古来から伝わる有名な複合魔術の流派・陰陽道の術式の一つで、本質的には風水に属する術式。 方違えや方位占いなど、方位そのものが持つ呪的概念を利用して目的物の探索や方位を確認する。いわゆる東洋版のダウジングのようなものである。(クウガもどきさんより) |
・鑽拳 | 伊庭いつき、隻蓮 |
隻蓮から学んだ五行拳を構成する五つの型の一つで、錐、貫くもの等の意を持つ。 五行における水に相当する型で、腰と両足を絞りつつ下方から上方へと斜めに突き上げるように放つ拳である。 ちなみに、鑽拳(水)から崩拳(木)とつなぐことで五行相生(前者によって後者の更なる力を生ずる関係)の『水生木[水は木を生ず]』を、鑽拳(水)と炮拳(火)によって五行相尅(前者が後者を制する関係)の『水尅火[水は火を尅す]』を表す。 ちなみにいつきが実戦で初使用した技の一つで、震脚から繋げられたこの技によってソロモンの魔神の最上位に当たる魔神アズモダイに一撃を食らわせた。だがさすがに存在のレベルが圧倒的に異なるため、全くと言っていいほどダメージを与えることが出来なかった。(クウガもどきさんより) |
・震脚 | 伊庭いつき、隻蓮 |
中国系の武術でよく見られる踏み込みの型。攻撃動作の際に地面を脚で強く打つことによってその攻撃に強く重い威力を与える。 少林寺拳法や八極拳などに用いられるものが一般的には有名と言える。 いつきの場合は魔術の全てを認識・操作する魔眼「妖精眼(グラムサイト)」との併用を前提にした技術として学んでいる。 攻撃の際に用いられる基本的な型であることから、さらに研鑽を積めばいつきにとっては攻撃における、フィン・クルーダの「妖精の舞踏(フェアリー・ダンス)」相当の技術となると思われる。(クウガもどきさんより) |
・劈拳 | 伊庭いつき、隻蓮 |
隻蓮から学んだ五行拳を構成する五つの型の一つで、手刀で割るという意を持つ。 五行における金に相当する型で、両手をねじり合わせながら重心を移動、そこから持ち上げた手刀を振り落とす。 ちなみに、劈拳(金)から鑽拳(水)とつなぐことで五行相生(前者によって後者の更なる力を生ずる関係)の『金生水[金は水を生ず]』を、劈拳(金)と崩拳(木)によって五行相尅(前者が後者を制する関係)の『金尅木[金は木を尅す]』を表す。 作中では「魔法使いとソロモンの血」(ザ・スニーカー2006年6月号掲載)にて隻蓮との修行中に使用した。実戦での使用は現段階でまだないが、いつきの場合は妖精眼との併用を前提に学んでいる。(クウガもどきさんより) |
・崩拳 | 伊庭いつき、隻蓮 |
隻蓮から学んだ五行拳を構成する五つの型の一つで、打撃そのものの意を持つ。 五行における木に相当する型で、震脚による踏み込みから反動と体重を上乗せする発勁と呼ばれる技法によって拳を打ち込む。 ちなみに、崩拳(木)から炮拳(火)とつなぐことで五行相生(前者によって後者の更なる力を生ずる関係)の『木生火[木は火を生ず]』を、崩拳(木)と横拳(土)によって五行相尅(前者が後者を制する関係)の『木尅土[木は土を尅す]』を表す。 作中では「魔法使いとソロモンの血」(ザ・スニーカー2006年6月号掲載)にて隻蓮との修行中に使用した。実戦での使用は現段階でまだないが、いつきの場合は妖精眼との併用を前提に学んでいることを考えると、対魔術戦闘における威力はかなりのものになると思われる。(クウガもどきさんより) |
・炎の吐息(ブレス) | アズモダイ |
ソロモンの魔神アズモダイの持つ三つの首の内、雄牛の口から放たれる炎。 その熱量は直撃したコンクリートを一瞬の内に溶かしてしまう位である。ただし、いつきの妖精眼によって先に知覚されていたために本来の攻撃目標(伊庭いつき)へと直撃することはなかった。 (クウガもどきさんより) |
・妖精眼(グラム・サイト) | 伊庭いつき、伊庭司、フィン・クルーダ |
アストラル初代社長・伊庭司とその息子にして二代目社長・伊庭いつき、そして穂波の師であるフィンの持つ魔眼。 現段階で解っている効果は、魔法の根底にある呪力の流れのすべて(魔術による生命体の考えていること・感情なども含む)が見え、なおかつその流れに対する操作も行えるということ。もちろん魔法の「核」(呪力が魔法になった時点で必ず存在するもの)も見えます。 過去を遡ると少数とはいえ所持者が存在しているが、総じてその使用者には精神的・魂にまで他の魔術とは比較にならないほどに負担がかかる為、その使用には細心の注意が必要。なお、過去の「妖精眼」の持ち主は短命だったり、魔物と化したり、「妖精郷(テイル・ナ・ノグ)」に召されてしまったりといった経歴もあるほど。 フィンの妖精眼は『取り替え児』(一度神隠しに遭ってこっちの世界に戻ってきた者のことで、基本的に異質な世界に身をおいたことによって身体の一部が本来のものとは別の性質を持っている)となった時にその眼を得ている。 なお、いつきのものは小さい頃に幽霊屋敷で起こった事例によって少し変質している。彼の場合はなにやらささやきらしきものが聞こえ、さらにそれが侵食してくる(この点に関しては呪力汚染という形でなら他の人にも判る)ので、この能力がどれだけ危険かは容易に予想が付く。 なお、普段いつきはユーダイクスとヘイゼル(穂波の祖母)、隻蓮によって作られた眼帯の効果で侵食速度を抑えていたが、4巻でフィンによって壊された眼帯の術式を<トリスメギストス>の簡単な補修で補い、辛うじて抑えている状態となっている。(クウガもどきさんより) |
・舌訣(ぜつけつ) | 柏原大介(影崎) |
影崎がアストラル道教課社員「柏原大介」としてアストラルに在席時に使用した道教の術法。 舌を用いて口腔内で一定の文字を描き、文字を媒介に望む術式を起動する道教独自の魔術起動方法である。 作中初登場は13巻。本編第一部の十一年前の先代アストラル時代において、“螺旋なる蛇(オピオン)”の三人が行っていた禁忌の儀式魔術の核になっている“螺旋なる蛇”のインド僧侶・ドゥマへ攻撃を行う為に使用した。(クウガもどきさんより) |
・攝邪咒(せつじゃじゅ) | 柏原大介(影崎) |
影崎がアストラル道教課社員「柏原大介」としてアストラルに在席時に使用した道教の術法。 雷鳴にも似た叫びを媒介にして、仇なす敵や悪霊などの身体を麻痺させてしまう呪法である。 作中初登場は13巻。本編第一部の十一年前の先代アストラル時代において、“螺旋なる蛇(オピオン)”の死霊術師・マルチェッラが術式を起動させるのに合わせて使用し彼女の身体を麻痺させた。 『五雷使者 五丁都司 懸空大聖 霹靂轟轟 朝天五嶽 鎮定乾坤 敢有不從 令斬汝魂』(クウガもどきさんより) |
・老君神呪 | 柏原大介(影崎) |
影崎がアストラル道教課社員「柏原大介」としてアストラルに在席時に使用した道教の術法。 大陸の最高神格たる太上老君に祈願し、あらゆる魔術や呪いを中和・霧散させて打ち消す呪法である。 作中初登場は13巻。本編第一部の十一年前の先代アストラル時代において、“螺旋なる蛇(オピオン)”の僧侶・ドゥマと布留部市を通る霊脈とを繋いでいた砂曼荼羅を止める為に使用した。 『――太上老君 普在萬芳 道無不應 三界之内 六合之中 順之者吉 逆之者兇 勅命一到 雷霆行 弟子有難 幸願汝偕 逢凶化吉 化殃殆為祥 急速急来応願――』(クウガもどきさんより) |
・タマシズメ | 葛城みかん(、葛城 香) |
葛城の宗主が使うとされる高度な神道の術法で、神楽鈴の音を利用して荒れ狂う神を鎮める。 初登場は3巻。御凪諸刃に降り、荒魂(アラミタマ)と化した建御名方神(タケミナカタノカミ)を鎮めるために使用。いつきの援護もあって鎮めることに成功し、器となった諸刃も救出された。 なお本文を見る限り彼女の姉である香(作中未登場)は、さらに強力なものを使用できるようである。 (クウガもどきさんより) |
・禊ぎ | 葛城家の術者 等 |
「アストラル」の社員にして小学生巫女であるみかんの使う神道に属する魔術。魔術やそれに類するものを祓う場合に使われ、その発展形として呪力による汚染の治療にも使える。呪力に対する浄化能力だけならこの系統の魔術に敵うものはまず無いだろう。(クウガもどきさんより) |
・顕現現象(アポート) | 黒羽まなみ |
穂波との特訓中に示唆されていた、アストラル見習い社員である黒羽まなみの新能力。 自分への認識を変えることで外部から認識される見た目などを変える能力(作中初登場は海水浴時の水着Ver)の延直線上にある代物で、自分と世界とをお互い区別せず、その境目を幻視することによって境界面を新規作成し、創造通りの物体を生み出す能力。 その際に必要となるのが自身を構成する霊(エーテル)体であるが、その消費量は非常に膨大であり、手のひらサイズの人形を生み出すだけで黒羽まなみを構成する霊体のほとんどを使い果たすくらいである。 初登場はザ・スニーカー2005年6月号掲載の短編「魔法使いと夏の海」(5巻掲載)で、人魚が漁師の兵藤さんを襲撃してきた際、その場に無かった船魂(航海の安全を祈るために用意される呪的な品。兵藤さんの持つ船では人魚に襲撃された際、身代わりとするために用意されていた)を顕現させて人魚を追い払うことに成功している。(クウガもどきさんより) |
・騒霊現象(ポルター・ガイスト) | 黒羽まなみ |
本編2巻より「アストラル」の見習い社員として登場した黒羽まなみの持つ能力。 実際には魔術ではなく一種の念動力のようなもので、自分の移動などと共に周りにある物体を能力の範囲内で自由に動かすことができる。(クウガもどきさんより) |
・雄詰(おころび) | 紫道辰巳 |
神道における迎撃術式の一種。第20巻初登場。 呪力を込め、天之沼矛印(あめのぬぼこいん)を介した気合を発することで魔や災いを清める。 (クウガもどきさんより) |
・神鳴り | 紫道辰巳 |
神道における術式の一種。第20巻初登場。 拍手を打ち、その音を介して呪力の断層を発生させ、その余波でイオン層を断裂させて雷撃を投射する。 イオン層の断裂以降の攻撃は分子の移動速度そのものであるため、拍手から音が発生するまでの比較的速度が遅い(といっても音の速度は約340m/sなのでそれでも十分速いが)時点で即座に回避行動に移らなければ回避はまず不可能。 (クウガもどきさんより) |
・死を想え(メメント・モリ) | ジョゼッペ・ペラダン |
3巻初登場。 自らが遺した絵より発せられる魔法で、絵の前に立ったモノに声ならざる声で『死を想え(メメント・モリ)』の言葉を囁きかけることで声を聴いた者を、例え「七十二の魔神」ですら『自害』させる力がある。 その正体は「呪力を乗せた言霊」の一種で、その目的は「死すらも優しい時代」に描かれた安楽なる死への誘いだった。(叛多亜さんより) |
・韋駄天真言 | 隻蓮 |
アストラル真言密教課契約社員である隻蓮の使用する、密教の術法の一つ。 韋駄天を示す表す印を手で結びながら同等の真言を紡ぐ事によって仏法に仕える諸神の中でも最も素早い足を以ってなる神「韋駄天」の権威を借り、自らの足に超常的な速度を与える呪法である。 初登場は4巻で布留部市へ向かう時に使われたものである。そして戦闘中ではかなりの頻度で使用されている。 『韋駄天に帰命したてまつる。(オン ケンダヤ ソワカ)(クウガもどきさんより) |
・鳥枢沙摩(うすさま)真言 | 隻蓮 |
アストラル真言密教課契約社員である隻蓮の使用する、密教の術法の一つ。 鳥枢沙摩明王を示す表す印を手で結びながら同等の真言を紡ぐ事によって仏法に仕える諸神の中でも五大明王に数えられる、あらゆる不浄を焼き清める仏の化身「鳥枢沙摩明王」の権威を借りて、不浄の存在を焼き清める呪法である。 初登場は4巻で、いつきの妖精眼を、ユーダイクスらによって作られた眼帯の術式が修復されるまでの一時的な封印用に使用した。 『鳥枢沙摩明王に帰命したてまつる(オ ン シ ユ リ マ リ)! 鉤をもって、策をもって(マ マ リ マ リ)汝が権威のもとに縛らんことを(シ ユ シ ユ リ ソ ワ カ)(クウガもどきさんより) |
・迦楼羅(かるら)真言 | 隻蓮 |
アストラル真言密教課契約社員である隻蓮の使用する、密教の術法の一つ。 迦楼羅(かるら)神を示す印を結びながら相当する真言を紡ぐことにより古代インドの神話における主神ヴィシュヌの乗騎ともなりし神仏「迦楼羅神」の神通力を借りて、一時的に宙を駆ける力を自身に付与する呪法である。 作中初登場は13巻。本編第一部の十一年前の先代アストラル時代において“螺旋なる蛇(オピオン)”に所属する魔法使いの一人・マルチェッラが死体から創り出した写し身と交戦した際に連携技の締めに使用する術として使用した。 『迦楼羅神よ! その翼を貸し与えたまえ!(オン ギャロダヤ ソワカ)』 |
・地蔵菩薩真言 | 隻蓮 |
隻蓮の使用する密教の術法の一種。19巻初登場。 地蔵菩薩を示す印を結び、真言を紡ぐことで仏法に仕える菩薩階級の神格の内で最も慈悲深く、六道の全ての者をも救うとされる地蔵菩薩の慈悲を乞う術式である。 作中初登場時は、訳あってアディリシアの母親であるエレオノーラの屋敷に忍び込んだ際の呪的警報を沈静化させるために使用した。 「稀有なるもの、地蔵菩薩に帰命したてまつる――(オン カカカ ビサンマエイ ソワカ)」(クウガもどきさんより) |
・不動明王真言 | 隻蓮 |
アストラル真言密教課契約社員である隻蓮の使用する、密教の術法の一つ。 不動明王を示す印を結びながら相当する真言を紡ぐことにより仏法に仕える諸神の中でも五大明王の長に君臨し全ての不浄を怒りの業火で焼き滅ぼす仏の化身「不動明王」の権威を借りて、その神通力たる炎で不浄を焼き滅ぼす呪法である。炎を発現させる点では鳥枢沙摩明王の権威を借りる「鳥枢沙摩真言」に似ているが、あちらが不浄を焼き「清める」のに対しこちらは不浄を焼き「滅ぼす」という違いがある。 作中初登場は4巻で、竜(霊脈)の乱れから生まれた霧の怪物に対して使用された。ただし名称の初登場は13巻である。 『あまねく金剛尊に帰命したてまつる(ナウマク サマンダ バザラ ダンガン)』 |
・文殊菩薩真言 | 隻蓮 |
アストラル真言密教課契約社員である隻蓮の使用する、密教の術法の一つ。 文殊菩薩を示す表す印を手で結びながら同等の真言を紡ぐ事によって仏法に仕える諸神の中でも広大無辺な智慧を持つ神「文殊菩薩」の権威を借り、本来知り得ざるものを知り、見えざるものを視る呪法である。 初登場は4巻の布留部市へ向かう途中にて、かつてアストラル社員によって街の周囲に張り巡らされた封印の呪法が壊れることとなった原因を探るために使用した。 『文殊菩薩に帰命したてまつる(オ ン ア ラ ハ)。汝が大智を授けたまえ(シ ヤ ノ ウ)(クウガもどきさんより) |
・炎の舌 | 魂喰らい(ソウル・イーター)(の心臓) |
第三病棟にある今は使われない焼却炉(魂喰らい(ソウル・イーター)の心臓)が放った攻撃で、焼却炉から炎弾を放つ。 登場したのは3巻で、いつきや穂波、猫屋敷さんたちに対して使用された。なお、ケルト魔術や妖精眼の為に全く当たらなかったので効果の確証は無いが、魂喰らいの性質より当たった場合は焼かれると同時に魂を喰われると思われる。(クウガもどきさんより) |
・鳴弦 | 橘弓鶴 |
神道の術法の一つで、矢を使わず弦を引く音だけで妖魔の類を射竦める。 作中では無数の幻影の矢と形容され、鬼が放った使い魔(アガシオン)を仕留めた。(クウガもどきさんより) |
・森羅万象の陣 | 猫屋敷 蓮 |
魔法使い派遣会社『アストラル』の陰陽道課課長である猫屋敷さんの使う非常に高度な陰陽術の一つ。 四方に展開した使い魔(アガシオン)たる四匹の猫(青龍、白虎、朱雀、玄武)同士で呪力の糸(パス)を精緻に結び、その名前の由来となった四方位と森羅万象を司るとされる東洋の四神に見立てることで領域内の魔術的性質を自らの思い通りに操作する術式である。猫屋敷蓮が何らかの術式を起動しようとする場合は四体の使い魔の間に敷かれた呪力の糸が一秒間に数千回というレベルで即座に組み変わり、猫屋敷蓮が起動しようとしている術式の属する魔術体系に最も適した状況を作り上げる。発動準備に時間がかかるとはいえ、普通ならば互いに干渉・排斥し合う複数の魔術体系に属する魔術を自在に操れるこの魔術は猫屋敷蓮の類稀なる才能を如実に現している(これらの魔術を含む魔術を力ずくでねじ伏せることを可能とする“魔法使いを裁く魔法使い”影崎は例外中の例外) この術式を使用することで猫屋敷蓮は、本物(オリジナル)にこそ及ばないものの陰陽道を構成する魔術の源流たる別体系の魔術をほぼ自在に模倣することが可能となる(作中初登場時はみかん等が使用する神道の『禊ぎ』、オルトヴィーン等が使用するルーン魔術を模倣した)(クウガもどきさんより) |
・太極回帰の陣 | 猫屋敷蓮 |
御厨庚申の外天宿曜の陣に対して使用した陰陽道の術式に、猫屋敷蓮が即席で名づけたもの。 前もって御厨庚申の蠱毒に対応した術式を編んだ状態で、術式の核となる蓮の四匹の猫をそれぞれ蠱毒の埋め込まれた場所に名前の示す方角どおりに配置し、四神に見立てて四凶に見立てられた蠱毒を、青龍が渾沌、朱雀が饕餮をといった感じにそれぞれ押さえ込むことで、外天宿曜の陣を中和する。 作中初登場は16巻。さすがに妖精眼の効果を付加しても10年越しの御厨庚申の蠱毒を完全に無力化するまでには至らなかったが、御厨庚申自身の体力も多くの部分を外天宿曜の陣によって維持していた為、魔術戦闘にはほぼ耐えられない状態に持ち込むことに成功した。(クウガもどきさんより) |
・六十四卦三百八十四爻の陣 | 猫屋敷 蓮 |
魔法使い派遣会社『アストラル』の陰陽道課課長である猫屋敷さんの使う非常に高度な陰陽術。
使い魔(アガシオン)の増幅術で、彼の場合は飼っている四匹の猫──玄武、白虎、朱雀、青龍の姿を模した無数の影を作りだし、それら全てを使い魔として従える。 一匹一匹が彼の本来の使い魔四匹と同等の実力を持っているため、その使用方法は圧倒的な量の霊(エーテル)体による物量戦や、使い魔全てによる広域精密探索など多彩である。 初登場は3巻で、その猫の影を模した霊体が肖像画の生み出す無数の死を囁くしゃれこうべの山を相殺・消滅させた時である。普通の魔法使いが扱える使い魔の数は一体、その道に特化した一流の魔法使い(アディリシア含む)ですら四体が限度であることから、ロビーという広大な空間どころか都市に近い街ひとつを虱潰しに探索できる程の量を従える猫屋敷さんの実力は計り知れない。 「ひとつがふたつ、ふたつがよっつ、よっつがやっつ、やっつがじゅうろく──大極より両儀生じ、両儀より四象に至り、四象は八卦へと変わり、八卦は六十四卦の大成卦となす。されど、我はその爻を押し開き、三百八十四の爻を結ばん──今宵の演し物は、四神相応がひとつ──六十四卦三百八十四爻の陣」 (クウガもどきさんより) |
・毒の吐息(ブレス) | バジリスク |
伝説の魔獣「バジリスク」の恐怖の所以となる能力の1つで2巻で使用。 口から回避不能・致死性の吐息を吐き、周りのものを即死させる。吐息に含まれる毒はバジリスク自身が体内に有している毒であるが、その威力は一説によると槍で自身を突き殺した勇者を槍を伝ってきた毒だけで殺し、その者が乗っていた馬でさえも気化した毒で殺してしまうほどとされる。 ただ、作中ではいつきの「妖精眼」によってその必殺の吐息の根元から効果を解体されて、その威力を顕すことはなかった。(クウガもどきさんより) |
・妖精の足跡(フェアリー・ステップ) | フィン・クルーダ |
妖精眼を所持する<螺旋なる蛇(オピオン)>の一員・フィンの術法。 一般的に空間転移と呼ばれる高度な術式であり、霊脈に沿った二点間を一瞬で移動する。本来ならば達人(アデプト)級の魔法使いが自らの魔術を最大限に利用して霊脈の呪力の流れに乗ることで空間跳躍するのだが、フィンの場合は妖精眼で霊脈の呪力の流れをある程度把握(ただし霊脈そのものを直接視ているわけではない)できるため、達人級の魔法使いが万全の準備をして行うことの出来る空間跳躍を、戦闘状態の合間ですら非常に安定したレベルで可能とする。 名前の由来はフィンがこの術式を妖精眼(グラム・サイト)を使用して起動していること、そして欧州の伝承上にある妖精が踊った後に見られるとされる「妖精の輪(フェアリー・リング)」と呼ばれる現象(欧州に伝わる、妖精が踊った後にその部分だけ植物が異常繁茂したり、異様な光が残る現象のこと。むやみに近づくと神隠しに遭うとされる)がこの術式を使用した際、転移元と転移先の両方に見られるためである。 作中初登場は第15巻。フィンが伊庭いつきを攫い、穂波やアディ、協会の命を受けて集まった魔法使いらを振り切って別の場所に向かう為に使用した。(クウガもどきさんより) |
・妖精の舞踏(フェアリー・ダンス) | フィン・クルーダ |
いつきと同様に『妖精眼(グラム・サイト)』を持つフィンが使用する技術。 妖精眼によって確認した呪力の流れに合わせて無駄なく攻撃・回避行動を行う、体系化された妖精眼の有効活用法の一つである。 その動きはいつきが妖精眼を解放した時の動きよりも遥かに洗練され、まさに『舞踏』に相応しい動きを可能としている。なお、いつきも妖精眼の能力をより深く引き出せば使えるのかもしれないが、少なくとも本人はそこまで深く力を引き出す気がないようである。(クウガもどきさんより) |
・ミストルティン | フィン・クルーダ |
穂波のケルト魔術の師であるフィンが使用するケルト魔術。 自身の持つヤドリギの枝で北欧神話(エツダ)において盲目の神を突き殺したとされるヤドリギの魔槍を模した槍を作り出し、武器とする。 彼の基本武器で、彼の持つ妖精眼によってその完成度は神話上の原型(オリジナル)と遜色ないほどに仕上がっている。 なお、元ネタは上記の通り、北欧神話にて主神オーディンの子・バルドルを殺したとされる同名のヤドリギの枝である。(ちなみに、盲目なのはバルドルではなく投げた側であるホズだったとされる。) (クウガもどきさんより) |
・インメルマン・ターン | 穂波・高瀬・アンブラー |
第二次世界大戦中に戦闘機で戦うために考案された空戦術の一つで、墜落するように落下しつつ、一気に旋回して相手の後ろに回りこむ戦術である。 作中では第1巻で、「空飛ぶ箒に乗った魔女」こと魔法使い派遣会社『アストラル』社員の穂波がアディリシアの使う魔神相手に初披露した。戦術自体は成功したが、箒に同乗していたいつきはその急な動きに乗り物酔いした。(クウガもどきさんより) |
・ヤドリギの散弾 | 穂波・高瀬・アンブラー |
3巻に初登場した、ケルト魔術に属する魔女術(ウィッチクラフト)「ヤドリギの矢」の応用技術。 ヤドリギの矢が飛んでいく途中で爆ぜ、散弾となったヤドリギの矢の破片が相手を撃つという、詰まるところケルト魔術版散弾銃である。 (クウガもどきさんより) |
・ヤドリギのムチ | 穂波・高瀬・アンブラー |
アストラルケルト魔術課契約社員である穂波の使用するケルト魔術の一種。 手にした宿り木の枝を鞭のように長く伸ばし、利用する魔術である。おそらくフィン・クルーダの宿り木の槍を形成する魔術「ミストルティン」に近い代物で、もしかしたらミストルティンを参考にした魔法なのかも知れない。 初登場は「from SOLOMON」中で、新たなソロモンの魔神における至高の四柱の魔神と契約する媒介を得るためにいつきを正式にレンタルしようとしたアディリシアに対して力ずくで追い払う為に使用した。もはや使用状況から武器の形状まで色々な意味で原作メインヒロインという立場の人間の使用するものとは思えない(苦笑)(クウガもどきさんより) |
・ヤドリギの矢 | 穂波・高瀬・アンブラー、フィン・クルーダ |
穂波及び彼女のケルト魔術の師であるフィンが使用するケルト魔術。 初歩的なケルト魔術で、自身の持つヤドリギの枝に呪力を込めて投擲用の矢として放つ。穂波のものはいつきの妖精眼の誘導がなければあまり威力を発揮しないが、フィンのものは軽く放っただけでアディリシアのソロモンの魔神を還元してしまうことからその威力は術者によって信じられない程に変化するらしい。 なお、穂波のものはケルト魔術の本質、生け贄による人為的な歪みによって力を発生させることを行わないため、殆ど独自の魔女術(ウィッチクラフト)といえる。 両者共にヤドリギの枝を持ち歩かなければ大抵の場合使えないが、その分発動も早くてそこそこ使える魔術ではある。(クウガもどきさんより) |
・魂喰らい(ソウル・イーター) | 魔法使い |
3巻初登場。 達人(アデプト)の域にまで達した魔法使いが最期に使った欠陥だらけの最悪の魔法。 自らの体を生贄にして魂を別のモノに移し替えることで不死を得ようする業だが、例え魔法でも「不死」は得ることが出来ずに人間の常識や理性などを持たない存在意義のために他の魂をひたすらに喰らい続ける餓鬼になってしまう。(叛多亜さんより) |
・外天宿曜(げてんすくよう)の陣 | 御厨庚申 |
猫屋敷蓮の実の父である御厨庚申が使用した蠱毒の一種。 10年もかけて作成し、戦闘区域の四方に配置した非常に完成度の高い蠱毒の壺をそれぞれ四凶(中国において四方に存在するとされる四つの怪物のこと)である「渾沌」「饕餮(とうてつ)」「窮奇」「檮こつ」に見立て、一つの巨大な蠱毒を形成する術式である。 作中初登場は16巻。影崎のような規格外の能力を持った魔法使いを罰する魔法使いが現れることを想定して10年越しに基礎部が仕掛けられた術式で、京都の霊脈に仕掛けることで間接的に影崎へ蠱毒によるダメージを与えた。(クウガもどきさんより) |
・蠱毒 | 御厨庚申 |
<八葉>の首領にして猫屋敷蓮の父である御厨庚申がかつて使用した呪術。 本来は毒蛇や毒虫等の有毒生物を小さな壷等に押し込めて一定の儀式を行うことで最後に生き残った毒性生物を自然界に通常存在しないような非常に毒性の強いものにする、もしくは優秀な呪術用の触媒(カタリスト)に作り変える術式である。 御厨庚申の場合はそれを重度の呪派汚染に侵された母体から誕生した人間を高い魔術の親和性を持った魔術師とするために使用し、その結果優秀な魔術師である猫屋敷蓮を生み出している。(クウガもどきさんより) |
・トートの槍 | ユーダイクス・トロイデ |
2巻でユーダイクスが「アストラル」本社に直接攻撃を仕掛けた際に使用した魔術。重力レンズの原理を利用し、月や星の導きで膨大な呪力流を対象となる地点に叩きつけて攻撃する。 見た目には天から光の柱が振ってくるように見え、その威力はまるで龍脈を叩きつけられるようなものらしく、前社長である伊庭司や当時のユーダイクスを含む社員で張られた頑強な結界に護られ、さらに猫屋敷さんが全力で展開した結界によってさらに強化された「アストラル」本社を支柱や床、一部の壁を残してほぼ全壊させるほどである。だが、目標地点を一歩でも出ると微風一つ起こらないという近所への配慮も完璧なまさに御伽噺に出てくる魔法を見ているかの様な魔術である。 射程・威力・精密性どれをとっても非常に優秀だが、その使用が環境によって大きく制限されるのでかなり綿密な下準備が必要。(クウガもどきさんより) |
・禁呪 | 劉芳蘭(リウ ファンラン) |
<協会>の魔法使いを罰する魔法使いこと審判者(ジャッジ)・の一人、劉芳蘭の魔術。 元来は山で修行する道士が山に生息する毒蛇の毒から身を守るために術式で毒蛇を自身から遠ざけるよう編み出された魔術で、故事にある「火を禁じれば燃やすことあたわず、水を禁じれば大寒のときにも凍らず 〜」が示す通り特定の事象を指定してその事象を禁じてしまうことにより万物の性質を逆転させて影響を遮断できる術式である。有名なところでは三国志に登場する仙人・左慈が使用することでも知られている。 それは魔術といえど例外ではなく、魔術全体に指定するなら人の身ではほぼ不可能に近いが特定の魔術体系のみを指定して禁じることは十分可能である。ただし特定の事象を指定する為、その他の事象に対しては全くの無力であることが欠点ともいえる。とはいえ<協会>の審判者の性質やごく一部の例外(「妖精眼」所持者や同系統の複数の魔術を扱う魔法使い 等)を除く魔術の性質を含めれば対魔術体系戦闘において無敵に近いので審判者の使用する魔術としては文字通り相応しい魔術ともいえる。 作中では断罪対象に上った若き日の猫屋敷蓮の陰陽術を封じたが、展開された「森羅万象の陣」による他の魔術体系の模倣、つまり例外中の例外ともいえる複数の魔術体系を使用する者の魔術を封じることは出来なかった。(クウガもどきさんより) |
・瞬間移動 | アディリシア・レン・メイザース、オズワルド・レン・メイザース |
ソロモン王の秘術から成り立つ結社ゲーティアの先代首領および当代首領が使用した技術。 魔術(彼らの場合はソロモン王の魔術)を利用し空間を捻じ曲げ、別の位置に移動する術法である。 こう書くと簡単に見えるが実際は短距離であろうと非常に高度かつ困難な技術であり、達人級の魔法使いですら簡単に為すことのできない術法でもある。 作中初登場は10巻にてアディのいつきとオルトヴィーンを連れてツェツィーリエから逃げる際に使用したものだが、名称は13巻にて過去にオズワルドの使用した際に初めて登場した。(クウガもどきさんより) |
・邪眼(イビルアイ) | ユーダイクス・トロイデ、ラピス、バジリスク |
「妖精眼」に対抗できるとされる能力の1つで、ユーダイクスとラピス、そして伝説の魔獣であるバジリスク(の模造品)が使用した。その効果は対象の視覚等をを奪うというものから相手を殺すという段階まで存在する。 ラピスの場合は相手の目を見て発動させなければ効果は無かったが、ユーダイクスの場合に至っては精神体(アストラル体)から直接五感の感知能力を全て奪った。ただ、バジリスクの場合は効果を顕すよりも先に「妖精眼」の効果を受けてしまったため、そのバジリスクに対する恐怖の所以となる効果を受けた者はいなかった。 どうでもいいが、本来ユーダイクスのものである邪眼をラピスから回収するときの片目の眼球を穿り出すシーンだけは絶対想像したくないものと言えよう。(クウガもどきさんより) |
・ 魂降り(タマフリ) | 御凪諸刃&鎬、御凪鎬&葛城みかん 他 |
神を降ろすための儀式で、作中では3巻にて使用された。 作中での手順は、まず清められた巫女と審神者(さにわ)がお互い背を向けながら玉垣を巡って歩き、そのまますれ違って玉垣を一周して再会する(このとき、角を曲がる際には拍手(かしわで)を打つ) 続いて鳥居の前でも拍手を打ち、巫女が祝詞(のりと)を唱えながら先に本殿へと入る。ただ、本作では本殿へ入り、祝詞を唱え終わったところで建御名方神(タケミナカタノカミ)が諸刃へと降りてしまった。 なお、本来は経津主神(フツヌシノカミ)を降ろす筈だったが、この神社では経津主神と建御名方神の二柱を祭っていることを失念していたために失敗し、十年前は鎬に、作中では諸刃に建御名方神が降りてしまっている。ちなみに、十年前は諸刃が経津主神の呪力で、作中ではみかんが鎮めることに成功している。(クウガもどきさんより) |
・姿隠し | ダフネ、ガラ 等 |
ダフネやガラなどが使用するソロモンの護符魔術の一つ。 ソロモンの魔神との契約を利用して太陽の惑星霊の力を導き、対象の姿を周りから知覚されなくする魔術である。ダフネの場合は左手中指に填められた金の指輪(太陽の6の護符)を使用して東西南北に四つの五芒星を描き、呪文詠唱することで起動する。 呪文詠唱文(詠唱者:ダフネ) 「御身、いと聖なるアドナイ、その聖なる王国と帝国(O Most Holy ADONAI, whose Kingdom, Empire,)、その王権が終わりなきものによりてペンタクルを御身の力によりて聖別し(and principality, remaineth and endureth without end.)――」(クウガもどきさんより) |
・迷いの霧 | ? |
穂波やアディリシアがかつて通っていた、永世中立を掲げる<学院>施設周辺に常時展開されている術式。 魔女術(ウィッチクラフト)と同系統の術でかつて布留部市の竜が展開した吸った者を昏睡させる霧と同種の物とのこと。 詳しい効果は不明だが、一般の人間を無意識のうちに学院敷地内に近寄らせないようにする術式と思われる。展開されている他の術式(呪力使用の有無に係わらず)と組み合わせて周りに影響を与えることなく一般社会から学院を隔離し、外部の魔術師・結社からの干渉を受けなくする<学院>の掲げる理念(教育施設故の永世中立)を体現した一種の結界とも言える。 作中ではいつき達がアディの車で<学院>の敷地内に進入した際に自動起動したが、正式な来訪者だったためかこの術式自体によるいつき達への影響は全く無かった。(クウガもどきさんより) |