忍法十番勝負 [必殺技辞典]

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時は戦国の末期、大阪の豊臣・江戸の徳川に二分された日本は、天下分け目の合戦に向けて大きく揺れ動いていた。数多くの大名がしのぎを削る中、表にあらわれぬ裏の世界でもまた、忍びの者による暗闘が繰り返されていた・・・・・・・


○一番勝負(作・堀江卓)
奥深い谷の間にある夕月村。五十四人の村人が住むこのちっぽけな村に今、各地の大名の注目が集まっていた。実は、この村の住人は大阪城を建てた大工であり、その抜け穴を記した絵図面を隠し持っているのだ。だが、彼らの命ともいうべき絵図面は、ネズミを使う謎の忍者によって奪われてしまう。
途方にくれる村人らの前にあらわれた忍者”フクロウ”は、五万両と引き換えに絵図面奪還の依頼を引き受けるのだが・・・・・

○二番勝負(作・藤子不二雄A)
ネズミの忍者の手から離れた絵図面は、風来忍者”流れ星”の手に渡っていた。だが彼は、絵図面を奪いに来た”甲賀ねむり組”によって倒されてしまう。
今わの際の流れ星から絵図面を受け取ったのは弟の雪丸。彼はこれを元に忍びを捨て、侍として身を立ててようとしていた。そんな彼を追跡するねむり組。果たして雪丸の夢はかなうのであろうか・・・・・・?

○三番勝負(作・松本零士)
伊予の国の小さな村・大平。そこは争いを嫌って隠れた忍者たちの里であった。平和な暮らしを営む彼らだったが、外の世界より絵図面がもたらされたことで事態は一変する。絵図面を狙う甲賀・伊賀の精鋭忍者たちが、怒涛の勢いで押し寄せてきたのである。大平の長たる若殿は、里の平和を守るために彼らと戦う決意を固める。

○四番勝負(作・古城武司)
二点三点する絵図面は、大阪方のかげろう組の手に渡っていた。だが彼らは仲間のひとり・夜叉丸の裏切りと、飛騨忍党によって壊滅し絵図面も奪われてしまう。仲間の連絡を受けてやってきたかげろう組の”風丸”は、生き残りの仲間とともに絵図面の奪還に向かうが・・・・・・・

○五番勝負(作・桑田次郎)
名将・真田幸村の命を受けた少年忍者・かすみ丸は、黒雲が峰に潜む謎の忍者”魔王”を倒すように命じられる。かの忍者こそ、現在の絵図面の所有者なのだ。命を受けたかすみ丸は、怪忍者・魔王との恐るべき忍法争いを繰り広げる・・・・

○六番勝負(作・一峰大二)
絵図面を手に入れ損ねたたかすみ丸だったが、それは真田忍群の手によって回収されていた。だが彼らは、柳生宗矩率いる徳川忍者の攻撃で壊滅してしまう。絵図面を守ろうとするかすみ丸だが、恐るべき剣術の使い手・宗矩に苦戦する。果たして、“忍術対剣術”勝負の行方は?

○七番勝負(作・白土三平) 絵図面を手に入れた徳川の忍者・“犬使い”の犬万は、真田の刺客・“鳥使い”の宿鳥と激戦の末これを倒した。だが、続いて現れた忍者“ガンダメ”は、刃物も犬の牙も通らない怪物だった。犬万の、そして忍犬シジマの運命やいかに?

○八番勝負(作・小沢さとる)
絵図面を手に入れた服部半蔵は、家康の命を受け大阪城を探っていた。だが、7人の部下を失いながら、抜け穴は見つからない。この絵図面は、一種の罠であり最初から抜け穴は存在しないのではないか? そう疑う半蔵だが、家康は絵図面の存在を示すため、更なる任務を彼に与える・・・・

○九番勝負(作・石森章太郎)
半蔵の手から離れた絵図面は、流れの甲賀忍者たちの手に渡っていた。だが、戦いに興味を持たない彼らは絵図面にも関心がない。だが、そんな彼らを絵図面を狙う伊賀忍群、その横取りを企む白忍者たちが追っていた・・・・・・。

○十番勝負(作・横山光輝)
幾多の攻防を経て、ついに始まった大阪城攻撃。優勢の徳川勢だが、総大将の家康は豊臣秀頼の妻となった孫娘・千姫の安否を心配していた。その心を慮った天海は、手勢の忍者に大阪城抜け穴の探索を命じる。だが、城は大阪方の忍者によって守られており・・・・・・・・


秋田書店の月刊誌『冒険王』にて連載された忍者物の連作アンソロジー。当代一流の漫画家たちが、ひとつの絵図面をめぐって戦う忍者の攻防を描く。

[1]忍法骨とおし
[2]伊賀忍法・蜜花粉
伊賀忍者
忍法十番勝負
[1]『九番勝負』に登場した忍法。体の脇の部分から鋭い骨を何本も突き出す。この骨はかなりの強度を持ち、人間をたやすく貫く威力がある。 (ケケケさんより)

[2]『九番勝負』に登場した忍法。口から霧のようなものを吐き出して相手にまとわり付かせ、呼吸困難を引き起こさせる。また、同時に蜜のような物も吐き出して、蜂の大群を呼び出す。蜂の大群と呼吸困難に襲われた相手は、なす術なく倒されてしまう。 (ケケケさんより)

山犬忍法 伊賀忍者
忍法十番勝負
『九番勝負』に登場した忍法。犬の遠吠えのような声を上げることで、あちこちから山犬の大群を呼び寄せる。百里四方から集まった山犬たちは、標的が死ぬまで三日三晩でもひたすら襲い掛かってゆく。この忍法から逃れるには術者を殺すしかないが、山犬の大群にまぎれる術者を探すのは至難の技である。 (ケケケさんより)

忍法陽炎 陽炎魔
忍法十番勝負
『三番勝負』に登場した忍法。もやもやとした陽炎を発生させ、あたり一面を多い尽くす。この陽炎は熱を持っているため目くらましとする他、標的の服などを燃え上がらせることもできる。 (ケケケさんより)

[1]忍法かすみ剣
[2]忍法かすみ龍
かすみ丸
忍法十番勝負
[1]『六番勝負』に登場した忍法。姿を消して刀だけとなって敵に襲い掛かる。敵は見える刀に気を取られ、背後から攻撃するかすみ丸の剣に倒れることになる。何人かの忍者を倒したが、柳生宗矩に破られてしまった。(ケケケさんより)

[2]『六番勝負』に登場した忍法。もやもやした霞が龍の姿となり、相手に襲い掛かる。この龍は相手の刀にまとわり付くように動き、その動きを封じてしまう。この技で一度は敵から逃れたが、柳生宗矩に破られてしまった。 (ケケケさんより)

忍法水月 風丸
忍法十番勝負
『四番勝負』に登場した忍法。水に映った月の如き自分の幻を見せる。相手が幻の自分を攻撃した時、その隙を突いて奇襲するのである。この術は相手と目を合わせないと発動しないため、もっぱらカウンター用の技になっている。 (ケケケさんより)

明智忍法「草かくし」 幻妙斉
忍法十番勝負
『十番勝負』に登場した忍法。周囲の草を切り払って舞い上がらせ、その中に姿を隠す。ただし、草を払う部分に隠れるわけではなく、草を囮にして術者はすばやく別の場所に隠れる術である。猿飛佐助に見破られた。(ケケケさんより)

忍法山びこ 洞玄
忍法十番勝負
『四番勝負』に登場した忍法。手で印を組みながら精神を集中し、自分の声を遠距離に送る。風丸への連絡に使ったが、傷が深く途中で力尽きてしまった。 (ケケケさんより)

忍法くも・・・ 不知火天魔
忍法十番勝負
『四番勝負』に登場した忍法。口から二匹の蜘蛛を飛ばし、その糸で相手の目を縫い合わせる。発動に時間がかかりそうに見えるが、一瞬の隙をついて繰り出すことができる。
技の途中で力尽きたため、術名が半端になっている。 (ケケケさんより)

地割り 白忍者
忍法十番勝負
『九番勝負』に登場した妖術。胡坐をかいて座り込みながら全身をゆすることで、 局地的な地震を発生させる。威力は凄まじく、あちこちで地割れやがけ崩れが発生するほどである。白忍者とっておきの切り札であり、伊賀忍者たちを追い詰めた。(ケケケさんより)

甲賀忍法・黒風 進吾
忍法十番勝負
『九番勝負』に登場した忍法。巻き起こした風に火薬の粉を乗せてばら撒き、さらに発火させて大爆発を起こす。その威力は凄まじく、あたり一面を吹き飛ばし地形をかえてしまうほどである。大群をまとめて倒すのに便利だが、威力がありすぎるので味方が避難する必要がある。 (ケケケさんより)

忍法胡蝶剣 鈴彦
忍法十番勝負
『九番勝負』に登場した忍法。空中に投げた大量の手裏剣が軌道を変え、ブーメランのように戻ってくる。避けたと思って油断した相手の背後を攻撃する術であり、無数の手裏剣が刺さった相手はひとたまりも無く倒される。 (ケケケさんより)

忍法地霊 大平忍者
忍法十番勝負
『三番勝負』に登場した忍法。息、心臓を止めることで生きながら土と同化する。土に潜り込むように姿を消し、忍者ですら気づかぬ隠行が可能になる。この術の発動には精神集中が必要であり、集中が途切れると直ちに術が解けてしまう。 (ケケケさんより)

口つぶて つぶての狂丸
忍法十番勝負
『四番勝負』に登場した忍法。口からつぶてのように歯を飛ばす。このつぶては木を削り穴を開ける威力があり、人間が食らえばかなりの傷となる。 (ケケケさんより)

くも糸の秘術 内膳
忍法十番勝負
『十番勝負』に登場した忍法。取り出した数本の縄を浴びせかけるように投げつけ、相手を雁字搦めにしてしまう。かかった者は身動き一つ取れないため、なすすべなく止めを刺されることになる。才蔵を捕らえたが、止めをさす前に内膳の方が倒れてしまった。 (ケケケさんより)

忍法カマイタチ 夢幻
忍法十番勝負
『四番勝負』に登場した忍法。白く細い髪の毛を何条も飛ばし、相手に絡みつかせる。逃れようともがけばもがくほど締めつけるため、脱出は難しい。 (ケケケさんより)

岩くずし 柳生又衛門尉宗矩
忍法十番勝負
『六番勝負』に登場した剣技。高速の縦斬りを連発し、相手を攻撃する。丸太をうすっぺらい紙のようにおろしてしまう威力があり、人間が受ければアバラを砕かれ腰の骨までやられることになる。(ケケケさんより)

真剣白刃取り 柳生又衛門尉宗矩
忍法十番勝負
『六番勝負』に登場した剣技。合わせた両手に、相手の刀を挟み込む柳生新陰流の奥義である。かすみ丸の刀を奪った。 (ケケケさんより)

影車 夜叉丸
忍法十番勝負
『四番勝負』に登場した忍法。相手にくるくる回転するような感覚を与え、行動不能にする。相手の視覚からかける術なので、目の見えない相手には効果がない。 (ケケケさんより)

風車 夜叉丸
忍法十番勝負
『四番勝負』に登場した忍法。風が渦巻く音を相手に聞かせ、くるくる回転するような感覚を相手に与える。効果は「影車」と同じだが、こちらは目の見えない相手にも効果がある。 (ケケケさんより)

雪車 雪丸
忍法十番勝負
『二番勝負』に登場。小規模な吹雪を発生させ、周囲の相手を巻き込ませる。発生した吹雪は相手の視界を封じ、無力化することができる。一種の幻術であるらしく、盲目のねむり頭巾には通じなかった。(ケケケさんより)

忍法「夢語り」 夢麿
忍法十番勝負
『十番勝負』に登場した忍法。相手の隣で眠ることで、その夢の中に入り込むことができる。この時の相手は夢うつつの状態であるため、術者がした質問に必ず答えてくれる。大阪城の抜け穴探しに使った。 (ケケケさんより)


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