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眼鏡の好青年・牧豹介は、歴史ある人形店「夢幻」の店主。今は亡き祖父・牧源三より人形作りの技と、“人形師・十七代目夢幻”の名を継承したその道の達人である。穏やかで優しい彼の店には、普通の客に混じって多くの子供たちが遊び活気に溢れているのだ。 だがそんな豹介には、もうひとつの知られざる顔がある。彼こそは“会津の魔天狗”と異名を取った祖父・源三より、“狗法仙術”を伝授された術師であったのだ。その技で“拝み屋”の副業をしている豹介は、恐るべき魔物や邪悪な妖術師など、様々な闇の世界の住人と人知れず戦い続けているのである・・・・・・・ 作者・・・・・・水沢勇介 連載・・・・・・月刊少年ガンガン（月刊Gファンタジーに移籍） 単行本・・・・・全7巻 伝奇オカルトアクション漫画。オカルトの細かい知識と独特の迫力があるアクションシーンが特徴。 ●狗法仙術 仙道でいう天狗とは、大自然に満ちている気が化生して生まれたものであり、物質的存在である人間には通常感知できない。そのため、天狗は大自然の精から生じたものであるというのが普通であるが、人間も修行しだいでは天狗の力を身につける事ができるという。 その修行法を“狗法”といい、仙道の厳粛なるものだと伝えられている。その修行法は11からなり、すなわち日光行・熱湯行・断食行・寒水行・火鉄行・立止行・捕木行・火上行・夜興行・当番行・雪中行である。 これらの修行により得られる狗法仙術には、飛翔・剛力・念動・読心・陰行・透視・水歩・風刃・霊波・幻視などがある。これらは全て身につけられるわけではなく、能力の開眼には本人の資質や修行の内容による。 |
| ・鬼火 | 苺 |
| 普通の火とは異なり熱くないが、この火に包まれている間は呼吸ができなくなる。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・骨破 | 岩倉 天心 |
| 攻撃用の咒符。張られると骨が砕けるかのような激痛に襲われる。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・晶鬼法 | 黄 秋栄 |
| 人形を自在に操る術。呪術によって人形を作り、それを水晶玉で増幅した霊力を込めて操る。元々は道教系の秘術で、召鬼法や使鬼法とも呼ばれる。人形や霊力を込めた水晶を作る事は難しいが、それらを手に入れれば、ある程度の霊力を持った人間ならば人形を操る事はできる。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・影法師 | 影山 徳二 |
| 自分自身を分離させ、もう1人の自分を操る能力。影山は西洋魔術の“二重存在（ドッペルゲンガー）”の秘呪を用い、この術を使って習得した。分身は一体ではなく、複数作り出すことも可能。この影法師は、遠距離に飛ばすこともできるが、分身が傷つくと本体も傷ついてしまう。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・犬神 | 金平 勝次 |
| 地鼠に似た霊獣で、呪術をかけた犬の命を断つことによって生まれると言われる。犬神を操り敵を襲わせるほか、術者の身体に犬神を取り込み、術者の力を上げるといった使い方もされる。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・点欠 | 叶聖人 |
| 針を人体急所である経穴に刺すことで様々な効果を発揮する。延髄にあり口を開かずにいられなくなる“亜門”、脇腹にあり動きを封じる“驚門”、心臓に刺すことで息の根を止める“廉泉”などがある。(ケケケさんより) | |
| ・炎舞 | 白神 仁 |
| 攻撃用の咒符。この咒符が張り付いた対象は、しばしの間を置いて燃え上がる。作中では邪面を燃やしたが、この際邪面を付けている人間から外れた後燃え上がったが、この咒符により邪面が引き剥がされたのかは不明。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・火燐丸 | 白神 仁 |
| 攻撃用の咒符。張り付けると雷のようなものを放ち、敵を攻撃する。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・気骨 | 白神 仁 |
| 邪気を祓う霊力を持つ咒符。この咒符が張り付くと、その人間に憑いている邪霊が実体化する。実体化した邪霊は、足で踏みつぶす事もできる。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・紅蓮 | 白神 仁 |
| 張り付いた人間の体内にいるモノを怒らせ、内部から喰い殺させる霊力を持つ咒符。犬神のように、体内に取り入れる事で力を上げる術を使う敵と戦う際に用いる。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・紫焔 | 白神 仁 |
| 身体中の筋肉を硬直させる霊力を持つ咒符。殺す程の威力はなく、手加減すれば30分程度で回復するが、波動を込めると1週間は元に戻らない。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・借傀 | 白神 仁 |
| 人を自由に操る霊力を持つ咒符。この咒符が張り付くと、対象は白神の思うがままに動く。普通人形を動かす事はできないが、霊力を込められ動かせるようにされていれば操れる。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・剥邪掌 | 白神 仁 |
| 人間に肉体に取り付いた邪霊を引き剥がす霊力を持つ咒符。この咒符を人面疽のようなモノに張り付けると、咒符自体は次第に透明になっていき、書かれている“剥”という文字だけが対象に残り、祓い落とす。引き剥がし、邪霊を殺した後、咒符は再び実体化する。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・波動法 | 白神 仁 |
| 東洋でいうところの“気”に似ている、波動という生体エネルギを操る術。手を触れずに缶ジュースを開け、中身を空中に浮かせる事も可能。この力自体はたいした力ではないが、符に込める事により、まじない程度にしか効かない符の霊力を格段に上げ、また直接波動を送る事で、人間に憑いたモノをいぶり出す事もできる。。この術は修行次第で誰でも修得でき、白神のような霊的不感症でも身につける事ができる。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・琥魂法（こだまほう） | 仙海 |
| いわゆる“幻の法”のひとつ。道教と密教の秘術を組み合わせたもので、術者は不老不死になることができるとされる。作中では仙海という山伏がこれを行ったが、術を誤り血に餓えた鬼と化してしまった。(ケケケさんより) | |
| ・外魂（げごん）の法 | 牧豹介 |
| 人の魂を別の物体に移す術。かつて死に掛けた源三は、この術で魂を干し首に移し変えた。(ケケケさんより) | |
| ・幻戯（めくらまし） | 高村 仙舟 |
| わら人形を媒介として自分の姿を映し出し、相手を欺く術。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・反魂の術 | 天道熊王 |
| 死んだ人間を生き返らせる呪法。だが実際は死体に死霊やもののけを入れて動かす術であり、生前の人格などはまったく残っていない。使用には死霊の力を抑える反魂香が必要で、これが切れると死霊が暴走して化物になってしまう。 (ケケケさんより) | |
| ・苦蛇 | 平谷 達也 |
| キセルほどの大きさの霊蛇で、飼い主の感情により恨みに思った相手の皮と肉の間に入り込み苦痛を与える。普段は飼い主の体内に潜み、必要に応じて相手の体内に入り込む。苦蛇を落とす“苦蛇落とし”には、生物の血が必要となる。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・指弾（しだん） | 不破 |
| 指で玉を弾き敵にぶつける。達人クラスになれば、小豆で数メートル先のガラス板をも貫通するという。不破はパチンコ玉を使い、小口径の銃と変わらぬ威力を発揮する。(ケケケさんより) | |
| ・幻視 | 牧 源三 |
| 狗法仙術の一つ。いわゆる幻術であり、眼力だけで瞬間的に相手の五感を奪い、催眠状態にすることが可能である。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・飯綱 | 竜堂 玄一郎 |
| 体長9〜12cmの霊獣で、オコジョに似ている。飯綱に憑かれると精神をボロボロに食い荒らされ、即座に行動不能に陥る。飯綱は落とす方法が難しく、下手に落とすと憑かれた者の命に関わる。そのため術者本人に落とさせるのが良い。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・剛力 | 牧 豹介、斎木 美夜 |
| 狗法仙術の一つ。人並み外れた力を発揮することができ、人間の腕を引きちぎったり、女性でも大人の男を片腕で持ち上げる事もできる。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・飛翔 | 牧 豹介、斎木 美夜 |
| 狗法仙術の一つ。鳥のように空中を自在に移動するのではなく、跳躍力をあげるといったもの。地上からビルの屋上に飛び上がることも可能。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・風刃 | 牧 豹介、斎木 美夜 |
| 狗法仙術の一つ。自らの手を刃と化し、鎌鼬のように敵を斬り裂く。その威力はすさまじく、人間程度なら簡単に斬り刻め、また一瞬で複数回攻撃することも可能。ただし間合いはそれほど長くは無く、相手の持っている日本刀だけを斬るといった事は難しい。(雪菜緒大師さんより) | |
| ・霊波 | 牧 豹介、斎木 美夜 |
| 狗法仙術の一つ。掌から外傷などを治癒させる力を出す。これは人が本来持っている治癒能力を高めるといったものであり、重度の傷を治すためには、使用者の寿命を削る必要がでてくる。またこの能力は単なる治療だけではなく、強い霊波を当てることで、人間に寄生した妖怪を落とすこともできる。 (雪菜緒大師さんより) | |