魔界転生 [必殺技辞典]

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江戸時代、三大将軍・徳川家光の治世。“島原の乱”の首謀者とされた怪人物・森宗意軒は、徳川の治世を破滅させるべく恐るべき秘術を編み出した。その秘術「忍法魔界転生」は、人間を生まれ変わらせることで残虐無比なる魔人に変貌させてしまう脅威の術。彼はこの術で、天草四郎、荒木又右衛門、宮本武蔵といった大剣豪達を手駒としていく。稀代の策士・由比正雪、徳川家康の九男・大納言頼宣をも味方とする宗意軒は、紀州藩を中心にその野望を進行させていた。
 だが、そんな紀州藩の異常を知り立ち上がった男がいた。その男、隻眼の剣豪・柳生十兵衛三厳は、紀州藩を救わんとする家臣の遺志を汲み取り立ち上がった。自らを師と仰ぐ若者達・“柳生十人衆”、敵討ちを誓う紀州家臣の娘たちを引き連れた十兵衛は、強大なる魔人たちと血で血を洗う戦いを繰り広げる・・・・・・

作者・・・・・・・・・・山田風太郎
連載・・・・・・・・・・大阪新聞
風太郎忍法帖シリーズ長編のひとつ。シリーズ中もっとも有名かつ人気が高い作品であり、数多くの作品に影響を与えた。また、映画・漫画・ゲームなど様々なジャンルにほろがり、それぞれで人気を博している。
当初は『おぼろ忍法帖』という題名であったが、1981年に映画化された際に現在の題に変更された。

忍法 髪切丸 天草四郎時貞
魔界転生
島原の乱で命を落としたが、忍法「魔界転生」により魔人となって現世に甦った天草四郎が使う忍術。髪の毛に念を込めて、鋼鉄すらも容易く切り裂く武器に変えて相手を攻撃する術。作中では攻撃だけでなく、拷問にも使用していた。荒木又右衛門や宮本武蔵などの他の魔界衆(魔界転生で現世に甦った人々の総称)と違い、彼は剣術が使えない為、専らこの術を用いて戦っていた。(仁智勇さんより)

忍法・黒魔球 天草四郎時貞
魔界転生(漫画)
転生衆のひとり、天草四郎が使用。口から真っ黒な球体をいくつも吐き出す。この球体はブラックホールのような特性を持っており、触れた物を吸引して消滅させてしまう。十兵衛と九鬼谷の忍者たちに追い詰められた四郎が使い、何人かの犠牲者を出した。(ケケケさんより)

柳生忍法・雲鳥の舞い 鷹王
魔界転生(漫画)
柳生忍群のひとり、鷹王が使用。大量の鳥を呼び寄せて、煙幕のようにする。あたり一面を覆いつくすような鳥の群れが相手の視界をふさぎ、術者はその場から逃げ出すことができるのである。転生衆に襲われる十兵衛を逃がすために使用した。(ケケケさんより)

魔界転生 森宗意軒
魔界転生
日本の忍術と、西洋の黒魔術を合わせた恐るべき忍法。特定の女性に術をかけて「忍体」とし、この女性と交わった男をそっくりそのまま生まれ変わらせる。生まれ変わった男は、生前をはるかに上回る戦力と恐るべき残虐性を持ち、術者である宗意軒の命にのみ従うようになる。
ただし、男の側が死の間際でも交合できるような比類なき体力の持ち主であること、自らの人生を後悔し生まれ変わりたいと熱望していることが条件となる。また、「忍体」を作る際には宗意軒の両手指が必要なため、合計十人までしか転生できない。 (ケケケさんより)

柳生流ひよどり超えの逆おとし 柳生十人衆
魔界転生
田宮坊太郎との戦いに苦戦する十兵衛を助けるために使用。十人衆たちが寝転がってお互いの足を持つことで、一本の棒状になり階段を転がっていく。捨て身の人間棒とでも言うべき技であり、その馬鹿馬鹿しさゆえ相手の意表を突くことができる。 (ケケケさんより)

鎧通し 柳生如雲斎
魔界転生
転生衆のひとり、尾張の如雲斎の技。気合の声と共に剣を突き出し、鋼鉄をも貫通する突きを繰り出す。作中では道成寺の鐘を貫通したが、本来は文字通り相手の鎧を貫く技と思われる。この技は尾張柳生の秘伝であり、十兵衛たち江戸柳生には伝わっていない。 (ケケケさんより)


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