忍法花盗人  [必殺技辞典]

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江戸時代、会津藩の藩主である松平肥後守は、異常な女性恐怖症に陥っていた。会津藩に嫁入りした元姫が将軍の息女であり、あまりに強烈な人相と性格の持ち主だったためである。「お世継ぎなくばお家御取り潰し」と焦る家老たちは、藩内より選りすぐりの美女を選び出して肥後守の妾にしようとするが、姫と彼女に仕える伊賀の女忍者達の手によって失敗に終わってしまう。ここにいたって家老のひとり・西郷頼母は、会津に古くから伝わる忍法を操る“芦名一族”に命を下した。果たして、殿様の女性恐怖症治療作戦は成功するのであろうか?
 山田風太郎・忍法帖小説短編のひとつ。「別冊小説思潮」64年10月号に掲載された。

枕返し 芦名兵蔵
忍法花盗人
芦名衆のひとり・兵蔵の忍法。標的の方向感覚を狂わせて、方角が逆転したような感覚を与える。技を食らった標的は、逆転した感覚に戸惑い行動を制限される。この術の使用するには、背中で印を組む必要がある。
なお、「枕返し」とは本来、“寝ている人間の体を東西首に移動させる”という妖怪のことである。 (ケケケさんより)


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